実りの秋!ふとまにの里「稲刈り祭」をレポート

干された稲穂

こんにちは。

essence編集部です。

 

これまで成長してきた農作物や植物がぐんと成長し、

豊かな実りの時を迎える秋。

 

お米をはじめ芋類やきのこなど、

美味しい食べ物がたくさんお店に並ぶので、

食欲も旺盛になる時期ですよね^^

 

さて、そんな「収穫の秋」に行われるお祭りは

一年の中でもとても重要な意味をもつと

以前こちらの記事でご紹介させていただきましたが、

 

https://essence.datumhouse.jp/rice-cultivation-for-good-harvest

 

その中には「稲刈り祭」というお祭りも含まれています。

 

そこで今回は、

山梨県・甲府にあるデータム・グループの農業の拠点、

「ふとまにの里」で9月末に行われた稲刈り祭の模様を

ご紹介いたします。

ふとまにの里のスタッフである竹内さんが

稲刈り祭に始まるお祭りの様子をレポートしてくれました。

 

四季が感じられるお写真とともにアップしておりますので、

甲府を拠点に行っているグループの活動の一端を

お写真とともにぜひお楽しみいただけたらと思います。





【竹内健 プロフィール】

neten株式会社所属。ふとまにの里の管理と農業を担当。

米やぶどう作りに精を出す傍ら、趣味は登山と写真。

登山は低山から海外の5000mを超える山まで、

美しい光景を追い求め、シャッターを切る。

また、年に1回は海外に出かけ、人々の素朴な様子も切り撮る。

人も自然もありのままの美しさを撮る事を信条としている。


種まき、お田植え、そしていよいよ収穫へ!


お米づくりは、種まきから、お田植え、稲刈り、

新嘗祭に献饌させていただく一連の流れを通して、

自然のお働きを体感出来るものです。

 

例年ですと、稲刈りを通して、

沢山の方々と収穫の喜びを共有していたのですが、 

今年は社会情勢もあり、関係者のみで執り行わさせて

いただきました。

ふとまにの里には、悠紀(ゆき)田、主基(すき)田に

なぞらえて、2枚の田んぼがあります。

 

(※悠紀(ゆき)田、主基(すき)田とは、

大嘗祭の時にそれぞれ、東方・西方の祭場の

悠紀の神饌する穀物を作る特別な田のこと。

「大嘗祭」とは皇太子が天皇に即位する際に行われる

一世一代の、とても重要な儀式です)

 

うるち米の「イセヒカリ」と

もちもちした食感が特徴的な

もち米「きぬはなもち」を、

それぞれ育てています。

 

先日は、イセヒカリの収穫を行いました。

 

イセヒカリとは、別名

 

「奇跡の米」「神の米」とも呼ばれている

数あるお米の中でも特別な品種!



遡ること、今からおよそ30年前、

平成元年の秋のこと。

伊勢地方一帯を強い台風が襲った際に、

神に捧げるお米を作っていた伊勢神宮の​​神田が

被害を受けたという出来事がありました。

 

しかしその中で、すくっとたくましく立ち上がる

黄金色の新種の稲が発見されたのだそう。

 

それが、この「イセヒカリ」なのです。

 

収穫の前に白川学館の神官の方に、

「初穂刈り」という

神事を行っていただきました。



初めて収穫する稲穂を

神様に献饌させていただくということで

田んぼに鎌を入れ、稲穂を刈って紐で結び、

稲架(はざ)に掛けていただきました。

 

刈った稲穂をひもで結ぶ動きが、

分離と結合の両方の対立概念が

共存しながらも統合される、

結びの働きと統合する働きを表しています。

 

ちなみに、この「結び」と「統合」は

古神道においてはとても重要な概念。

 

日本には昔から、

「畳む、包む、結ぶ」という文化がありましたが、

この一連のことを通して、

例えば善悪や明暗、好き嫌いといった対立する概念を

統合するという意味があります。

 

その意味でも、

結びと統合は新しい持続可能な社会を創造する上で

データムグループ、そして白川学館が大切にしている

考え方となります。

 

「畳む、包む、結ぶ」については、

実はとても深く、古神道の教えの奥義が詰まっているので

またの機会にmaforamaなどでご紹介させていただきます)

 

そんな結びと統合の象徴として、

「初穂刈り」という神事が執り行われました。

 

田んぼは、まさに日本の原風景であると言えます。



古神道の叡智をベースに様々な事業を展開している

データムグループでは、

自然の豊かさと四季の移ろいが感じられる、

日本の原風景をしっかり受け継ぎ、後世に伝えていくことが、

非常に大事なことであると考えています。



稲刈りは、全て手作業で行いました。

鎌で稲を刈り、刈った稲穂を麻ひもで結び、



籾を乾燥させるために稲架(はざ)に稲穂を掛けるという

流れです。

 

この一連の作業を、皆で協力して行いました。

 

春の御田植から始まる稲作ですが、

 

それら一つひとつの工程を皆で協力しながら行うことが

古来から受け継がれてきた日本文化を大切に守ることに繋がる。

 

そう改めて実感した瞬間です。

 

稲刈りに携わる全ての方たちのお力なくして、

収穫は出来ないからです。

 

稲刈り中は、皆、黙々と作業をしていました。

 

終わった後、清々しい表情で、やり終えた達成感、

安堵感をシェアされていました。

この時間を共有出来て、

本当に良かったと思います。

 

来年は是非、沢山の方々と

一緒に稲刈りが出来たら嬉しいなと思います。


収穫したお米は、まだこれから籾を乾燥させ、



脱穀をして、



籾すり(もみすり)、精米を経て、



最終的には、新嘗祭に献饌させていただきます



直会(なおらい)で献饌したお米を頂きながら、

今年一年の五穀豊穣をお祝いし、

自然のお働きに感謝し、

来年の豊穣も予祝できるよう、

新嘗祭に向けて準備を進めていきたいと思います。

――――

ふとまにの里の稲刈りの様子、

お楽しみいただけましたでしょうか。

家の近くに田んぼがないと、

なかなか見慣れない光景かもしれませんが、

昔懐かしい田園風景が

今もこうして残っていると思うと

なんだかホッと心が和むようですね^^

この時期のお米の収穫を迎えることができるのは、

やはり多くの方のご協力があってこそ。

しかし、一つ一つの作業を皆で協力して行うからこそ、

その後に待っている喜びは何倍にも大きくなります。

とくに皆で一生懸命育てたお米を

一緒に味わう瞬間は、格別のひととき!

さらに秋の最大のお祭りともいえる「新嘗祭」では

神様にも献饌される予定です。

またその際にはレポートなどでご報告いたしますので、

引き続きぜひessenceをチェックしてみてください。


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