こんにちは
金子香織です。
本日は股関節の可動域について、お届けしてまいります。
どうぞ最後までお付き合いください。
脚はどこまで拡がるの?
股関節の柔らかさは、まるで体全体の柔らかさの象徴のように見られがちですが、股関節も関節である以上、一定の可動域を持ち合わせています。
・開脚できるようになりたい
・あぐらで膝が床に着くまで柔らかくなりたい
など、様々な要望があるでしょう。
そのような中で関節の解剖学的な視点を知ることは、ご自身の身体づくりに有益に働いてくれると思いますので、ここからお伝えする内容をぜひ参考にしていただけたらと思います。
では、本題に入っていきましょう。
股関節は「球関節」といって、下記の図のように、丸い受け皿(寛骨臼)にボール(大腿骨頭)が引き込まれている関節の形状になります。
股関節は構造的にこのような形であるため、その性質上、あらゆる方向へ脚を動かすことができるのですが、解剖学的には股関節の動きを以下の6つの動きで表現します。
その動きとは、
・屈曲↔伸展(体の前後に脚を動かす動作)
・外転↔内転(体の中心から外側へ脚を開く↔体の中心に向かい脚を閉じる)
・外旋↔内旋(体の中心から外側へ脚を捻る↔体の中心に向かい内側へ捻る)
です。
具体的な動きについては次章でお伝えしますが、股関節の「柔らかさ」という観点から見る場合、これら6つの動きに対する可動域をみていくと参考になるかと思います。
自分の股関節の可動域を知ろう
では早速、股関節の可動域についてみていきましょう。
下記の図を参考になさってみてください。
【股関節・可動域】
・屈曲 120~120°
・伸展 10~20°
・外転 40~45°
・内転 20~25°
・外旋 45°
・内旋 35°
上図で示している数値は、おおよその平均値として言われている可動域です。
ところが日頃「体が硬い」と感じられている方にとっては、このような可動域で動かすことが困難に感じられるかもしれません。
そして多くの方は、可動域が狭い原因として「筋肉の硬さ」を挙げられるかと思いますが、実のところ、それだけが原因ではありません。
次は、関節の可動域が狭くなる原因について、見ていきましょう。
股関節が硬くなる原因とは?
股関節が硬く(可動域が狭く)なる原因は、
・関節内で歪みが生じている(骨のかみ合わせにズレが生じている)
・硬い組織(筋肉やその他靭帯など)がある
・骨盤の歪みや、骨格の変形など構造上(形状)の問題がある
などが挙げられます。
関節内の歪みや硬い組織が原因で可動域が狭くなっている場合は、これまでにもお伝えしてきた、股関節周りのエクササイズである程度動きが回復してくる兆しが見えてくるかと思います。
一方、骨の変形や形状の影響を受けている場合、上図で示した可動域は出ない可能性がありますので、我流で無理やり可動域を拡げようとしないよう十分に留意されてください。(※構造的な変形の有無が気になる方は、専門の医療機関にて相談されることをお薦めします)
このように体の状態を把握するには、ある程度専門知識を持ち合わせた方に相談する方がベストですが、まずは現況の姿をご自身で把握する意味でも、今回お伝えしたチェック方法を試してみていただけたらと思います。
股関節を動かした際に痛みがないか?(筋肉の伸び感というよりも、関節内で起きる痛みや詰まり感)などを、チェックしておくことをお薦めします。
股関節周りを柔らかくしたい方が多い中で顕著なのが、ストレッチを過度にやり過ぎ(過度な可動域の出し過ぎ)により股関節を不安定にし、痛みを伴っている方を多くお見受けするということ。
以前、理想は「柔らかい体」より、〇〇な体という記事内でお伝えしたように、関節には柔らかさだけではく、支える力も必要なため、ある程度の安定力が求められます。
その安定力を担うのがインナーマッスルの働きであり、アウターマッスルとの協調的な活動により、支える力と動ける力の両面を養うことができるのですね。
現在、股関節が硬いと思われている方は、ストレッチと同時にぜひ股関節を安定化させるエクササイズを同時にされることをおすすめします。
折角、体を整えるのですから、最適により安全に体を動かせられるよう、工夫をしてまいりましょう!
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いかがでしたでしょうか。
「股関節が硬い」というと、
筋肉が硬いのかも!?
と考える方も多いと思いますが、
原因はそれだけに留まらないよう。
関節内で歪みが生じていたり、
骨盤が歪んでいたりするほか
骨格の変形なども
原因の一つとして考えられる、
といいます。
体には個人差、個体差があるので、
原因を知るのは一筋縄ではいかない
こともありますが、
今回金子さんから教えていただいた
エクササイズを、一つのバロメーター
として活用してみると、また
新たな発見が得られるかもしれません。
少し時間がかかるかもしれませんが
大事な体だからこそしっかり向き合って、
できることから改善していきましょう。
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