理想は「柔らかい体」より、〇〇な体

ヨガをする女性

こんにちは。
essence編集部です。

 

血行が良くなる
リラックスできる
基礎代謝が良くなる
肩こりや腰痛を軽減できる

 

等々、

 

「体が柔らかい」ことのメリットは、
ネットで検索するだけでもたくさんの数
がヒットします。

 

逆に、「体が硬い」ことのメリットは
殆ど聞こえてきません...。

 

そのため、

 

体が柔らかい→○
体が硬い→×

 

と、当たり前のように信じて疑わない方
も多いのではないでしょうか。

 

でも、それもひょっとしたら、世の中に
溢れている、よくある思い込みの一つな
のかもしれません。

 

では一体、どのような体の状態が理想と
言えるのでしょうか。

 

今回もわかりやすいたとえを使って、
姿勢の専門家の金子香織さんが、
素朴な疑問にズバリ答えてくださいました!

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

著者プロフィール
金子香織


BodyworkSalon Enn 代表
「骨格ラインから整える機能的で美しい身体づくり」をコンセプトにした、姿勢を整えるサロンを運営。“美と健康は両立する”という概念のもと、「身体という器」を整えるコンディショニング法を提供している。並行して、同コンセプトであるトレーナー育成アカデミー事業「re・Frame conditioning Academy」※rfca講師として全国各地で指導者育成に力を注ぐ。またdatum group内において、d.Mファシリテーターとしても活動をしている。自らの身体の不具合を克服することをきっかけに学び始めた身体づくり。様々な観点から身体を捉え、学ぶことにより、土台を整えることの重要性に気づく。自律(自立)した身体づくりの智恵をお伝えすることを得意としている。

こんにちは。
金子香織です。

 

私の主宰しているサロンにエクササイズに来られる方は、「柔らかい体になりたい」という願望をお持ちの方が多いように思います。

 

一般的に「体が柔らかいことが良い」とされている風潮は、メディアの影響によるところも多いかと思います。体が柔らかいとリラックスしやすい・体を痛めにくい、といったメリットも多く、そのイメージが先行しているからなのかもしれません。

 

では本当に、「柔らかい体(だけ)が良いのでしょうか?」

 

このような疑問について、本日は解剖学的な視点からひも解いてお伝えしていきたいと思います。

 

姿勢を整える上でも基礎となる考え方になりますので、ぜひ最後までお付き合いください。

「体が柔らかい」=良いこと、は思い込み?

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「体が柔らかい」と聞いて、どのようなイメージを持つでしょうか?

 

・180°開脚できるくらい股関節が柔軟な体

・ヨガのポーズが楽々取れるくらい関節が柔らかい体

・膝を伸ばして前屈がしっかりできる体

 

など、人によって持たれるイメージは様々かと思います。

 

上記のような例として挙げたイメージを解剖学の視点から整理していくと、

 

・関節の状態(柔らかい↔硬い)

・筋肉の状態(柔らかい↔硬い)

 

の2つの要素が、体の柔らかさ(硬さ)に関係していることが分かります。

 

実際に多くの方は、関節がより大きく(広く)動かせられる状態、つまり体の可動域が広い状態や筋肉がより長く伸ばせる状態を「柔らかい」、逆にその反対の状態を硬いと認識されていることでしょう。

 

そして前者の「柔らかい状態」が体にとって良い、と思われている方のほうが圧倒的に多いのではないでしょうか。

柔らかいでも硬いでもなく、〇〇な体が理想!

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これまでも姿勢の記事の中で、良い姿勢とは「関節のかみ合わせがよい骨の配列の状態」であることはお伝えしてきました。※ニュートラルアライメント

 

骨の並びの状態が良ければ、それぞれの関節に見合った「可動域」が出やすくなります。

 

しかしそのための大前提として、骨の並びを維持してくれる筋肉が正しく機能していることが、重要なポイントとなります。

 

筋肉は「縮む↔伸びる」という活動を通して、私たちの体を動かし、支えてくれています。

 

「硬くなった筋肉を伸ばすことで筋肉や関節はやわらかくなり、動きやすくなる」という一般的な認識は、それ自体は間違いではないのですが、筋肉を伸ばし続けただけでは、縮む能力を損なわせてしまう可能性があるのです。

 

縮むことを失った筋肉は、よい姿勢づくりに必要な関節のかみ合わせを維持する力、姿勢を支える力に問題を生じさせかねません。

 

その一例として、一見、柔らかい柔軟性のある体に見えても、長時間姿勢を保つことがきつくなる場合があります。

 

重力に対して関節のかみ合わせを保持する力が弱いこと。また姿勢を保つための筋肉の持久性が足りないことが原因です。

 

たとえば、ゴムの伸び縮みをイメージしてみるとわかりやすいでしょう。

 

新品のゴムは、伸ばそうとすると抵抗(縮もうとする相反する力)が掛かり、その手を離したら伸ばした分だけ縮みます(元に戻る)。

 

ところが長時間伸ばし続けていた(使用していた)ゴムは、時間の経過と共に縮もうとする力が弱くなり(抵抗が弱くなる)、元に戻る力(縮む力)を失ってしまいます。

 

前者が、引っ張った分だけ引き戻る力のある「弾力性」のあるゴムだとするなら、後者は、長く伸ばされたけれど引き戻る力のない柔らかいだけのゴム、ということがイメージできるのではないかと思います。

 

どちらが活用しやすいか?と問われれば、前者であることはお分かりいただけますよね。

 

筋肉もこれと同様で、縮む力と伸びる力の両面があるからこそ、体を痛めず動かすことができ、また体を支える力が発揮されます。

 

そう。筋肉(体)は硬い・柔らかいではなく、「弾力性」のある状態が最も最適だという事です!

 

そして弾力性のある体(筋肉)づくりをするためには、必ず「運動」が必要です。

 

日頃、柔軟性を高めるストレッチに偏りがちな方は、筋肉を縮めて活用するエクササイズを。また、特定の筋肉をガチガチに縮めて鍛えている方は、同時に伸ばすエクササイズを。

 

このように、「縮む・伸びる」の両方のエクササイズを意識的にバランスよく行っていくことで、体が理想の動きができる状態に徐々に近づいていけるようになります。

 

今回は、筋肉の性質についての概論をお伝えしました。
姿勢づくりに必要な体の基礎については、また何かの折に触れていければと考えています。

 

ーーーー

 

いかがでしたでしょうか。

 

体の伸縮する様子は、自分の体のことを
考えてイメージすると少しわかりにくい
ものですが、ゴムの伸び縮みする様子を
思い浮かべてみるととてもわかりやすく、

 

「なるほど、そういうことか!」と、
すんなりと理解することができました。

 

金子さんも常におっしゃっている
ように、体は常にバランスで成り立って
いるので、

 

過剰にいずれか一方に偏るのではなく、
「最適化が肝」ということなのでしょう
ね。

 

体の状態やバランスは、一人ひとり違う
もの。

 

だからこそ、今の体の状態としっかり向
き合って、最適なバランスを見つけてい
きましょう。

 

***

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