言葉がもつ無限大の力を引き出す、ちょっとしたコツ

空の雲を通して太陽のオレンジ色の光

こんにちは。

essence編集部です。

 

「世界は言葉でできている」

 

と言われていますが、

日常的に使っている言葉は

無意識から発せられることが多いため、

意識的に言葉を使い分けている方は

そう多くはないのかもしれません。

 

しかし普段何気なく使っている言葉を

客観的に振り返って

アップデートしていくことで、

 

人間関係に思わぬ変化が生まれたり、

まわりをモチベートすることができたり

するなど、

 

言葉一つで、想像を超えた現実が

どんどん生み出されるようになります。

 

今回は、そんな言葉の力の可能性を

内海さんがご自身のエピソードをもとに

語ってくださいました。

 

変化の種は、

一見なんてことないように思えるような、

何気ない日常の中に潜んでいたりするもの。

 

内海さんの変化のきっかけとなった出来事も

まさにそうだったようです。

 

それでは本文をお楽しみください!




▲内海昭徳

株式会社ロンズデーライト代表取締役/neten株式会社客員研究員

筑波大学で国際関係学、京都大学大学院で政治哲学・社会経済学を専攻。

9/11テロを機に、人間の根本的な意識進化の必要性を感じ、大学院を中退。

世界の真相と人間の意識の本質の探求を深める中で、メタ認識次元の叡智を掴み、

科学と悟りの知恵を融合した人間開発と社会変革に長年取り組む。

北米への事業の新規展開を担う過程で、2018年サンフランシスコで開催された

wisdom2.0に日本人初のエントリースピーカーとして登壇。

シリコンバレーを中心に、テクノロジーの進歩と並走できる宇宙の普遍的真理の

社会実装ニーズの高まりを予見し、独立。

コンサルティングや組織研修、講演会、リトリート、ワークショップなど様々に取り組んでいる。

著書『経営者のための悟りリテラシー講座』『タナトスの寂滅』ほか

使う言葉を、ちゃんと選択できていますか?

shutterstock_1025566351

前回は「言葉の断捨離」というテーマで

お伝えしました。

 

今回は、それを踏まえての私の体験談を

お話ししたいと思います。

 

言葉の断捨離ということの意味を

少し言い換えてみると、それは

 

「使う言葉の主体的な選択」

 

ということになります。

 

私たちは朝起きて夜寝るまで、

言葉を使ってコミュニケーションをしてい

ますよね。

 

家族や友人、また仕事先の人間関係など、

実はその都度、自分自身が「使う言葉」を

瞬間瞬間、選択し続けているわけです。

 

ただそれを、なんとなく習慣で使っている

だとか、特に気にせずに使っている、

ということではなく

 

自分自身のはっきりとした意志と意味づけ

のもとに主体性をもって、

 

「この言葉を使おう」

「この言葉を使うのはやめよう」

 

という選択をぜひ行ってみて欲しいのです。

ある言葉がきっかけで、チームが一つになった出来事

shutterstock_115131493

例えばこれは私の仕事上のケースですが、

以前、新しいプロジェクトチームのリーダー

として、過去に組織の中で全く類例のない

挑戦をした、という経験をしました。

 

リーダーなので、当然ながら言葉を使い

またコミュニケーションを通じて、

メンバーの意識や行動など様々な方法で

働きかけていくわけですが、その中で一つ

とても印象的な出来事がありました。

 

当時、小さな子どもを育てていたことも

あって、子ども向けに

 

「〇〇ちゃんはYDKだよ!」

 

という言葉を、遊び半分でよく投げかけて

いたことがありました。

 

ある時ふと、チームミーティングの中で、

「このチームのみんなはYDKだよ!」という

言葉が出たのがきっかけです。

 

最初、まわりの反応は

「YDKってなんですか?」だったのですが、

 

その後、

 

「やればできる子(Yareba Dekiru Ko)」

 

の頭文字だということがわかって、

笑いと共に、場の雰囲気が明るくなり

盛り上がったことがありました。

 

それからしばらく、

プロジェクトや難しいタスクの節目節目に、

お互いにYDK!YDK!と遊び半分で言葉を

投げかけるようになった結果、

 

その当時のチームが大変見事な成果として

次々と現実にしていくことになったのです。

 

最初は冗談半分で口をついて出た言葉だった

のですが、今改めて振り返ってみると、

素晴らしい要素がたくさん詰まった言葉

だった、ということがよくわかります。

 

なぜなら、この言葉を使うことによって

 

・チームの主体性や能動性を引き出した

・自己効力感や仲間への信頼が芽生えた

・肩肘張らずに交流できる心理的安全性を

もたらした

・チーム全体の一体感が生まれるとともに、

応援する・されるという共感が増幅した

 

等々、素晴らしい変化が生まれたからです。

 

そして何よりも、誰も歩いたことのない道を

自分たちで切り開いていこう!という

各々の実践の意志を高めるとともに、

チーム全体の結束を強めてくれる結果を

もたらしてくれることになりました。

 

これはきっと、

最初に子どもの頃に戻ったような

遊び心で、お互いに気軽に使えたことも

よかったのだと思います。

 

また、言葉は表層的な意味を超えて

内在する力が宿っていると思いますので、

チームメンバー同士が楽しみながら、

その時の気持ちを共有する合言葉のように

使うようになったことで、

 

YDKという言葉が持つ意味合いが、

チームメンバーの一人ひとりの自己意識にも

ポジティブに作用したのでしょう。

 

たった一つの言葉が潤滑油として機能した

ことで、

 

プロジェクトを推進する大きな力となって、

メンバー同士の関係性や結束力が進化した。

 

この経験は私にとって貴重で、

「言葉のもつ力」の大きさを、深く

実感させられることとなりました。

自分にとって “しっくりくる言葉”が、変化の鍵

shutterstock_1661145844

さて、この経験をもとに

言葉のもつ力ということについて、

改めて考察してみたいと思います。

 

ふだんから私たちは様々な言葉を

口にしていますが、

 

「使う言葉の主体的な選択」

 

という視点で言葉を捉えようとした場合、

 

どんな言葉が自分にしっくりくるかどうか?

というのは、人それぞれだということです。

 

これは単純といえば単純な話ですが、

その人自身のもって生まれた個性はもちろん

組織の特性や性質、好みや感性、

さらに経験や状況によっても選ぶべき言葉、

しっくりと腑に落ちる言葉は変わってきます

よね。

 

ですから他の人にとって良い印象や効果のある

言葉でも、それが必ずしも自分に当てはまる

わけではありません。

 

例えば、

 

「ありがとう」や「ツイてる」

 

といった言葉を何万回と唱えて成功したり

幸せになれる人もいれば、

 

同じ言葉を唱えても、ちょっとイマイチ…

という方もいらっしゃるでしょう。

 

言葉の力や言霊の発動というものは、

それを発する本人の意志や意識のあり方と

密接に関係しているものなので、

 

借り物の言葉を表面的にただ真似しても、

必ずしも良い結果につながるとは言えない

のです。

 

ということは、裏を返せば

こうも言えるのではないでしょうか。

 

自分にとって良い言葉選びをした時に

自分が選ばなかった言葉に対して

それを否定的に捉えるのではなく、

 

状況を客観的に観た上で、今の自分には

ふさわしくないと感じた、

もしくはしっくりこないから使わなかったし

選ばなかったという視点も大切です、

ということですね。

 

これは言葉を使う際の重要なポイントで、

 

この言葉はよい or この言葉はよくない

 

という、単なる二項対立的な言葉選びや意識

にはまり込まないための、

大切な心構えになります。

 

例えば、「おまえアホやな」という言葉を

関東で使うと嫌な気持ちなるかもしれま

せんが、関西では愛情や親密さを含んだ

ニュアンスになったりもしますよね。

 

つまりこれは、

「アホ」という言葉自体を良い・悪いで

捉えないということですが、

 

そもそもこれは日本語は主語がなくても

通じる上に、二項対立的な固定を

生みにくい構造をもっているという

言語的な特質とも繋がってくるお話です。

 

それを身近なことに置き換えるのなら

選ぶ言葉そのものも大切ですが、

 

より大切なのは、

その言葉を発する本人の意志や意識、

つまりは「心のあり方である」、

ということになりますね。

 

さて、こういったことをご参考にぜひ、

自分にとっての言葉の選択ということを

考えてみていただければと思います。

 

私も、「ありがとう」「大丈夫」

「素晴らしい」「すべては完璧」等々、

日頃大切にしているよく使う言葉がある

ことに加えて、

 

二項対立の次元を超えた言葉、

 

「とほかみえみため」

 

を唱える時は、

究極かつ万能の言霊として事あるごとに

発しています。

 

言葉の豊かさが

日々の心のあり方、暮らしや仕事のあり方、

人生のあり方をより素晴らしいものに変え

ていきますので

 

改めて自分自身にとっての言葉の選択と

いうことについて、

大切に意識されてみてください。



――――



内海さんご自身が実際に体験された

経験をもとにした貴重なエピソード、

いかがでしたでしょうか。

 

言葉はそれぞれに固有の意味を

もっているため、意思疎通をする時に

同じ概念やイメージを共有する上で、

とても便利に機能してくれるものです。

 

しかしその一方で、

言葉の意味や捉え方というのは

決して固定されたものではなく、

その時々の状況や居合わせるメンバーに

よっても微妙にニュアンスが変化する、

といった側面も持ち併せています。

 

そう考えると、

内海さんのチーム内で起こった今回の

エピソードのように、

ある言葉をきっかけに安心感や仲間意識が

生まれたり、同じイメージや空気感を共有

できるなど、表面的な言葉以上の世界に

接続できたのは本当に素晴らしい経験だった

のだろうな、と思います。

 

日々使っている言葉の純度が増して

より言霊に近づいていくと、言葉は

意味に限定されていた領域から解き放たれて、

 

まるでテレパシーのように

心の底から通じ合えたり、

同じタイミングで感覚を共有できるような

良き人間関係をもたらしてくれるもの

になります。

 

今日から、日々使う言葉を意識してみることで、

言葉のもつ果てしない可能性の世界を

一緒に切り開いていきましょう!


***

無料の会員サイト「maforama」へのご登録は下記をクリック。

https://datumhouse.jp/signup


さらに深い情報に出会えるかもしれません。

関連記事

    essence友達追加