こんにちは
佐藤三知代です。
春分も過ぎ、いよいよ春本番。温かい日差しに、心も体もゆるむ春がやってきました。
とはいえ、まだ気温の寒暖差もありますし、入学、就職、転職、転居など、生活環境の変化も大きい時。外界の変化に対してストレスを感じやすい季節でもありますね。
このような環境の変化に加えて、日々ストレスなしでは暮らしていけないのが現代を生きる私たち。ストレスがきっかけとなって呼び起こされる様々な「感情」に折り合いをつけながら暮らしています。
「感情」を上手にコントロールしながら、いつでも自分らしく。自らのポテンシャルを活かしながら最大限の力を発揮できるように心と体を維持したいものですね。
そんな時に意識していただきたいのが、日々の「食」です。
以前の記事で「腸脳相関」についてお伝えしたように、「脳と腸は意志や感情を共有」しています。つまり「腸の状態」を整えることで、「感情を整える」ことも可能になってくるのです。
そこで今回は、「腸と感情」をテーマに「腸脳相関」について、「食」の視点からお話ししてみようと思います。
春に湧き上がってくる、あの感情
先にお話ししたように、春は外界の変化が大きい時。ただ、その変化に対して、体の機能(自律神経による調整)が追いつかないことで、脳も腸もストレスを感じやすく、気持ちに漠然とした不安が生まれやすい季節でもあります。
加えて、春はデトックスの季節でもあります。肝臓で処理しきれない老廃物は血液を汚すことにもつながりますが、それは体にとって実は、多大なるストレス。
さらに血液の汚れは「体のトラブル」と同時に「心のトラブル」となって表面化してきます。
それが「怒り」の感情です。
最近わけもなくイライラする、ちょっとしたことでムカムカする。他人に八つ当たりをしてしまうなど、「怒り」を感じることが多い方は要注意!
脳と連携している腸内環境が悪化していることで肝臓が疲れ、その結果、血液が汚れてしまっているのかもしれません。
感情の乱れは、血液の汚れが原因!?
川がゴミなどで汚れてしまうと、その流れが停滞し淀みを作ってしまうように、血液が汚れた状態では、血の流れも滞ってしまいます。
その結果、指先や目など微細な毛細血管にまで酸素や栄養素を届けることが困難になり、末端の細胞たちは悲鳴を上げてしまいます。
また、血の流れが悪いと、血管を収縮する働きをする「交感神経」の方が「常に優位な状態」になってしまうことで、心身ともに24時間いつでも興奮・緊張状態であることを強いられます。
そのことが、怒りの感情を引き起こしてしまうのです。
「血液の汚れ」は、怒り、執着、頑固、憎しみ、恨み、キレる、など、「感情の汚れ」も増幅させてしまうのですね。
日本語には「血が騒ぐ」「頭に血がのぼる」「血の気が多い」などの慣用表現がありますが、血液の汚れと怒りには深い関係があることが、言葉にも表れている、ということが見えてきそうです。
腸脳相関がカギ! 「幸せ感情」は「腸」で作られる
では、「怒り」の感情をコントロールするためにはどうしたらよいでしょうか?
その一つに、脳と連携している腸内環境をきれいに整えることがあります。腸を整えて、腸内環境がきれいな状態になると「セロトニン」が生成されます。
「セロトニン」は別名「幸せホルモン」とも呼ばれるもの。
セロトニンが脳内に作用すると、前向きな気持ちを保つことに繋がったり、幸せを感じやすくなるという作用が期待できることで知られています。
逆にセロトニンが不足すると、怒りっぽくなり、固執、執着、キレやすいなどの情動を引き起こしてしまうんですね。
腸内環境をきれいにすることは、肝臓を助け、血液の浄化の促進にも繋がります。
それによって「怒り」の感情を鎮めてくれるのと同時に「幸せ」のもとを生み出し、その感情を脳としっかり共有することができるのです。
腸内の「ムシ」の意外な正体とは?
セロトニンの生成には「善玉菌」が関与していると言われています。
日本語には「ムシの居場所が悪い」などの表現がありますが、この「ムシ」というのは「腸内細菌」のことを指していると感じます。
悪玉菌が優位になると、「ムシの居場所が悪い」「腹のムシが収まらない」「疳(かん)のムシが騒ぐ」など、「怒り」や「イライラ」の感情に囚われてしまう。
反対に善玉菌が優位になった時には「ムシの知らせ」のように、第六感的な目には見えない情報や、説明できないインスピレーションなどを受け取ることができる。
そういう大事なことを、私たちのご先祖様たちは直感的に知っていたのでしょう。
このムシたちは、日本人の命を綿々とつないできた伝統食が育んでくれたのです。
植物繊維、ビタミン、ミネラルたっぷりの海藻、豆類、キノコ類、根菜類や旬の季節に無理なく収穫される野菜、果物、魚。
そして丸ごとの命が詰まった、未精白の穀物や雑穀。また、発酵菌たちが息づく、味噌や醤油、納豆や糠漬けなどの発酵食品。
和食の極みともいえるこれらの食は、腸の感受性を高めると同時に、脳の感受性をも高め、目には見えない情報までも、キャッチできる働きを担っているのです!
見えないものへの「感謝」を育む、和食の素晴らしさ
私たちは、他の動植物の命をいただくことで、自らの命をつないでいます。
日本人は「いただきます」といってお箸を取りますが、その言葉は、命を「いただくこと」への感謝の言葉であると同時に、この地球上でつながる「命の環」への感謝でもあると思います。
それは、食材が料理として口に入るまでの人の手間ひま、食材を育んでくれた大地、森、海、そして雨、太陽光、風。
発酵菌という目には見えない菌から大いなる地球、宇宙まで。それら全てが目には見えない「生命の環」でつながっています。
その命の環の中で「生かされている自分に感謝する」ことができた時、セロトニンがもたらしてくれる「幸せ」の、本当の意味を実感することができるのではないでしょうか。
その幸せを実感できれば、どんなストレスも、そこから湧き上がってくるどんな感情の起伏も客観的に観察しながら、受け入れ、手放すという「心の自由度」を身につけることができますよ。
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いかがでしたでしょうか。
私たちは通常、怒り、不安、悲しみといっ
た感情が湧いてきた時、その原因をあまり
深く探ろうとはせずに、ついついその感情
に囚われてしまいがちです。
でも、感情はふって湧いてきたものではなく
ちゃんと「原因」がある。
一つの料理(レシピ)が完成するためには
様々な材料やプロセスがあって初めて形
となるように、感情にもやっぱりモトや
材料となる種があるのです。
それは佐藤さんがおっしゃるように、
「怒り」には血液の汚れが関係している
ということですね。
そう考えると、感情は外的要因だけではな
く、自分の体に目を向けて大切に労わるこ
とで解決する部分もある、ということがわ
かってきます。
それがわかっただけでも
なんだかスッキリしますよね!
つまり、自分の体と向き合うことも、
大事な客観視の方法の一つなのです。
今日から是非、心を静かに見つめ直して
できるところから改善していきましょう!
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