こんにちは
佐藤三知代です。
まだまだ寒い日が続きますが、
「冬土用」が明けて「立春」も迎えました。
太陽と月が織りなす自然の暦は
早くも「春」の時を刻んでいます。
春は「木の芽時」とも呼ばれ、
木々からは新芽が芽吹き、
土中からは、虫や動物たちが勢いよく
這い出してきます。
春は、全ての生命が再生し、
その命が輝き始める季節。
「始まり・再生・成長・発展」の時。
そんな自然界のエネルギーは
私たちにも作用します。
それが、春のデトックス。
体の中に蓄積された老廃物を
体外に排出することで、
秋冬仕様の「蓄積型」の体から
春夏仕様の「拡散型」の体に整えるための
新陳代謝が活発になってきます。
「体内の衣替え」
が始まるのですね。
花粉症などの「アレルギー症状」、
吹き出物などの「肌のトラブル」、
春風邪など「ウィルス性の疾患」など
毎年「春特有」のトラブルに
苦しんでいらっしゃる方も多いと思います。
実はそれも、
この春のデトックスの働き。
春のデトックスは、体を
元の気=「元気」な状態に整えるために
私たちが元々持っている
自然治癒力がもたらす作用なのです。
できれば、
お薬やお医者様に頼る前に、
元々備わっているこの力を高め、
春特有のトラブルを
できるだけ回避したいものですね。
今回は「春のデトックス」をテーマに、
春の心と体を健やかに整えるための
「食」の視点からのお話です。
デトックスの鍵は「血液の浄化」
「体内の衣替え」が始まる春。
体の中では、厚いコートを
脱ぎ捨て始めます。
そのコートとは
体に溜め込んだ老廃物。
主には「中性脂肪」として
蓄えられていた「脂質や糖質」ですが、
それらは、剥がれ落ちるように、
「血液に溶け出して」くるのです。
そして、血中に溶け出した老廃物の処理を
一手に引き受けてくれるのが「肝臓」。
肝臓は、数千種以上の酵素が集まった
「人体の化学工場」とも呼ばれる臓器です。
中でも、
春に忙しくなってくるのが、
「脂質の代謝」と「血液の浄化」。
春は体内の衣替えによって
血中に脱ぎ捨てられた
老廃物や不純物を
解毒、無害化しながら、
常に新鮮で瑞々しい血液が
スムーズに流れるように、
血液の質を管理してくれているのです。
肝臓の機能が落ちると、
血液が汚れ、
ドロドロ状態のままになってしまいます。
東洋医学では
「全ての病の原因は、血液の汚れにある」
とも言われていますし、
春と共鳴する臓器は
「肝臓」とされています。
肝臓が果たしてくれる役割は、
私たちの生命力や命の再生、
自然治癒力を高めるために
とても大切なことなのです。
先にお話しした
春特有の疾患やトラブルは
自然療法の視点で診ると
「血液の汚れ」がその原因。
「肝臓」で浄化しきれない老廃物を
花粉やウィルスの力を借りることで、
呼吸器や皮膚の汗腺、発熱などによって
体の外に排出しているのです。
春のデトックスをスムーズに
進めるためには
肝臓の機能を高めること。
すなわち「血液を浄化すること」で
デトックスがスムーズに進むと
言えるのですね。
肝を助ける春の食材
春はデトックスに大忙しの「肝臓」。
その肝臓の働きを助ける食材が、
自然界にはちゃんと用意されています。
それが、「春の野草たち」。
野草たちは、
とても強い「成長のエネルギー」
(ビタミン・ミネラル・苦味の成分など)を
たくさん蓄えて、この地上に芽吹いてきます。
それらの成分が
肝臓の機能を高めてくれることは
科学的にもわかっているのですが、
そういった栄養素はもとより、
春の野草たちが持つ
「生命力」をいただくことが、
成長や再生を司る
春の臓器「肝臓」の
助けになってくれることでしょう。
腸内環境を整えて「肝」を助けよう
肝臓を疲れさせてしまう要因には
「腸内環境の悪化」も挙げられます。
腸と肝臓は
「門脈」という血管で結ばれています。
腸内環境が汚れると、
そこから腐敗毒素が発生し、
「門脈」を通って肝臓に運ばれます。
肝臓は、春のデトックスと同時に、
腸からの毒素の解毒や浄化の処理も
しなければなりません。
こうなってしまうと、
肝臓は完全にオーバーワーク状態...。
その結果、あらゆるトラブルを
引き起こす原因になってしまうのです。
腸内環境を汚してしまうのは
「精白食品」や、
「動物性の脂質」など。
特に、精白食品は、
精白の過程で、その食材が本来持つ
ビタミンやミネラルなどを
取り去ってしまいます。
そのため、腸内で不完全燃焼し、
その燃えカスが腸壁に蓄積されて
腸内を汚していくことに...。
結果、「腐敗毒素」が
発生してしまうのです。
デトックスにおすすめの主食「玄米」
普段から腸内環境を整え、
春のデトックスを助ける食材。
その一番のおすすめは
「玄米」です。
発酵食品が
腸内環境改善に良い、
ということは
昨今定着してきましたが、
主食である「お米」の内容を
見直すだけでも、
腸内環境の改善に効果が期待できます。
玄米は、未精白食品。
精白されずに残っている
糠(ぬか)の部分には、
食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は
善玉菌たちの大好物。
腸内環境を、
善玉菌が優位な状態に
整えてくれるのです。
また、その糠に含まれる
ビタミンやミネラルなどは
お米の主な成分である
「デンプン質」を分解するために必要なもの。
白米は
精白の過程で失ってしまった
そのビタミンやミネラルを
「おかず」として取らなければなりませんが、
玄米は
おかずで補うことなく、
それ自体で完全燃焼してくれる
ということになります。
「燃えカス」を排出することがないので、
腸内環境を汚しにくいのです。
結果、
肝臓への負担も
グッと減っていくのですね。
さらに、玄米には
重化学金属を吸着し、排出する、
という作用もあります。
原爆が投下された長崎のある医師が
被爆者の方に玄米食を勧めていたところ、
今でもご存命である、という話もある位、
そのデトックス力はパワフルで、
秘めた力が備わっています。
重化学金属などの無効化は
肝臓の重要な働きの一つでもあるので、
玄米は
腸内環境を整えることと同時に、
肝臓の働きもサポートしてくれる穀物、
とも言えるのです。
「丸ごとの命」を持った穀物「玄米」
玄米と白米についての
興味深い実験があります。
水に浸けておくと、
白米は腐ってしまいますが、
玄米は
条件さえ整えば発芽します。
つまり、玄米は
「次の生命を宿した穀物」であり、
「玄米は生きている」のです。
マクロビオティックには
「一物全体」という考え方があります。
りんごも皮を剥いてしまうと
一気に酸化してしまうように、
食べ物は皮も根っこも葉っぱも
取らない状態でこそ
一つの命を形成している
という考え方です。
そこには、
目に見える色や形はもちろん、
目には見えないエネルギー全てを含んでの
「丸ごとの命」
という意味が含まれています。
生命の再生である「春」
玄米の「生きている命のエネルギー」を
いただくことで
私たちもその命のパワーを
転化することができるのです。
春の芽のものや玄米など、
その生命力を取り込みながら、
サラサラの血液を全身に巡らせて、
心も晴れやかに、軽やかに。
自然界の全ての命が動きだす
春のエネルギーに乗って
私たち自身の生命力を
高めていきましょう!
――――
いかがでしたでしょうか。
寒い冬から春に切り替わるこの時期、
私たちが気づかないところでも
体は春に備えて、めいっぱい働いてくれて
いるのだなということが、よく伝わってくる
お話でした^^
とくに後半の
「一物全体」というマクロビの考え方は、
私たちの命は全てのものと繋がり、
自然界のあらゆるものと共鳴し合いながら
存在しているという、和の叡智とも
深く通じる部分がありますね。
デトックスに効果的な食べ物の中でも
とくにパワフルな効果を発揮するという、玄米。
もちろん玄米を炊くためには、
下処理や調理方法など熟知して
しっかりと守った上で調理する必要がありますが、
正しい方法を習得して
日々の主食とすることができれば、
デトックスをはじめ体にさまざまな
良い効果をもたらしてくれるでしょう。
(※玄米を調理するための正しいプロセスは
またessenceやグループのサイトでも今後
お知らせしていく予定ですので、
ぜひ楽しみにしていてください)
ぜひ、この春、「生きた食べ物」を積極的
に体に取り入れて、内側から体本来の力を
目覚めさせていきましょう!
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