子どもたちの教育と、地域の憩いの場に~山梨甲府「ふとまにの里」夏祭り企画者インタビュー《前編》

ふとまにの里

こんにちは。
essence編集部です。

 

今回は私たちデータムグループの事業の一つ、「まほらエステート」が8月に行った夏祭りの様子をご紹介させていただきます。

 

まほらエステートは「伝統を継承し、人々の健康を守る」という理念のもと、地域の人々の住み良い環境づくりをはじめ地域活性化、さらに昔懐かしい里山の風景と多様性に溢れた生命の住処を実現するため、山梨県甲府市にある「ふとまにの里」を舞台に、子どもたちの教育や伝統農業を継承するの事業を行なっています。

 

そこで今回は、まほらエステートの代表である七澤喜和さんに、夏祭りをおこなうことになった経緯やこれからのビジョンについて、インタビューを行いました。

 

今回は、ふとまにの里をどのように活用しているのか、また今後どのように地域と共に活性化を実現していきたいのかというところについて、今心の中にある思い、全体の構想についてのお話をお届けいたします。

 


▲七澤喜和(ななさわ きわ)
Mafora estate(株) 代表取締役
山梨県甲府市を中心に、不動産管理や古民家リノベーション事業をはじめ、地域の活性化につながる農業、イベント、コミュニティ作り、食品開発に取り組む。
http://www.mafora.estate/index.html

 

 

ーー夏祭りのお話しに入る前に、まず、まほらエステートさんが行なっているいくつかの事業の中で、「ふとまにの里」はどのような位置づけにあるのか、ご紹介をお願いいたします。

 

喜和さん:
ふとまにの里では、多種多様な生きものが調和して暮らせるような自然豊かな場所として「ビオトープ」を形成できるように、山梨県の伝統農法を取り入れながら、年間を通してさまざまな野菜や果物をつくっております。

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地元の方々はもちろん様々な方にお越しいただき、皆さんが集える場所として育て、微力ながら地域活性化の一助となれるよう、地道にこの活動を続けています。

 

この活動を通じて、地域に新しい風を生み出し、人と人との交流が生まれ多くの方が行き来できるような憩いの場を創造していくことが、私たちの願いであり思いの根底にあります。

 

ーーそんな「ふとまにの里」を舞台に、お祭りを開催しようと思ったきっかけを教えてください。

喜和さん:
データムグループの本拠地は山梨県甲府市にあり、「ふとまにの里」はその中心ともいえる場所にあります。その大切な場、地元の周辺環境を良くしていくために、「私たちに何ができるのだろう?」と考えた時に、ここを通じてさまざまな人たちの行き来の流れができたり、交流が生まれたりする憩いの場をつくっていくことが大事なのではないか、と考えました。

 

もちろん、活動を続けていくにあたって会社自体が自立している、そこに属するスタッフ一人ひとりが自立していることは大前提ですが、その基盤があった上で、この場所を起点に周りの方々と調和し、協力しながら生きていくことが大切だと考えています。

 

そこで、地域の方々をはじめ、この活動に共感してくださる方々と交流ができる場を作りたい。「お祭り」なら地元の方々も参加しやすいのでは?と思い、企画しました。

 

ーーこれまでにも「ふとまにの里」でさまざまなイベントをおこなってきたと思うのですが、今回はその中でも最大規模のもので、多彩な内容でとても充実していたのではないかと思います。開催にあたっては行政の方からのサポートもあったとお聞きしていますが、いかがでしたか。

 

喜和さん:
今回はこれまでのような内々の会ではなく、地元の方々にも広く参加していただけるようなものにーー外にも開かれたオープンなイベントにしたかったので、行政にお願いに伺うことになりました。

 

その時に、私たちがお祭りを開催する意義をプレゼンする機会があって、「子どもたちの教育」にフォーカスした内容をお話しさせていただきました。

 

ーーなぜ、「子どもたちの教育」というところに焦点を当てたのでしょう?

 

喜和さん:
今、各地で「子ども食堂」が話題になっていますよね。現代の日本で核家族化が進んだ結果、また両親が共働きだったりして一人寂しく孤食せざるを得ない、十分に栄養が取れない子どもたちが増えているということで、現代の大きな社会課題にもなっています。

 

調べていく中で、この背景にはさらに、子どもの貧困というテーマが横たわっていることに気づきました。この現実は外側からはなかなか見えにくい部分もありますが、これは単に経済的貧困ということだけではなく、精神的、知識的な意味においての貧困も同時に起きている、という現実があります。見えていないだけで、実は表には出てきていない声がたくさんあるんです。

 

そこで、「私たちに何ができるか?」ということを試行錯誤する中で、子ども達の食と心を満たす場所、そして皆が集えるような「場」が必要だと思ったんです。そしてこれは大きな意味では、子どもの教育というテーマにも繋がると思います。

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ーーふとまにの里では、年間を通してさまざまな作物を実験的に育てていて、年々、様々な作物が収穫できるようになって、さらに生態系も豊かになっていますよね。そういう大地で育った栄養価の高い食べ物を子どもたちが口にすることができたり、地元の人たちとの交流が生まれていくことによって、相互扶助のような形で皆で共に生きる、いざという時に支え合えるような、あたたかいコミュニティが育まれていくといいなぁと思いました。

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喜和さん:
子どもはとくに、小さい頃からさまざまなことを経験していく中で、色々なことができる大人に成長していきますよね。たとえばそれは自然からの学びもそうですし、食べることを通じて味覚をはじめとした五感、それから知性を育んでいくこともできます。そう考えると、ふとまにの里は子どもたちに必要なあらゆるエッセンスを学んでいただける、心と体を満たす場になり得るのではないかと思っています。

 

また、今は子ども食堂だけでなく世界的にもSDGsが話題になっていますね。このSDGsの16番目に「平和と公正をすべての人に」という項目があるのですが、ここにも通じる部分だと考えています。私は「子どもは宝」であり、未来を担うかけがえのない財産だと考えています。

 

私たちの活動はまだ始まったばかりですが、社会的にも意義のあることだと思うので、これからは行政の方々や民間の企業とも連携して、どんどん良い輪を広げていけたらなと思っています。

 

ーー今回のイベントも単に夏祭りをするということだけでなく、子ども食堂、子どもたちの未来、そして地域活性というところにもしっかりと目を向けて開催されているということですね。

 

喜和さん:
はい。先ほどもお話ししましたが、そういった社会的なテーマに重点を置いて活動していく上ではやはり、地元の方々との繋がりやご協力が欠かせません。そのため今回は行政の他にも、近所の郵便局や保育園にも伺って、会の開催主旨をお話しさせていただきました。

 

もちろん何事も一朝一夕にはいかないので難しい部分もありますが、丁寧にコミュニケーションを重ねていく中で、少しずつ良い変化が生まれていることを実感しています。

 

おかげさまで、地元の方にも色々とご協力をいただけて、当初の予想を超えた人数の方々に参加していただくことができました。

 

ーー本当に地道に活動だと思うのですが、少しずつ、でも着実に繋がりができていっている様子が伝わってきます。

 

〜〜インタビュー後編に続きます〜〜

 

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