こんにちは。
金子香織です。
先日、お世話になっている方から「寝つきを良くするための工夫を教えてください」というリクエストをいただきました。
その方はお仕事柄、日頃から神経を使うことが多く、疲労が蓄積されているようでした。
すぐに実戦できることとできないことはあると思いますが、いくつか提案させていただいた中で意識してみるとおっしゃっていて、私も少しでもお役に立てたと思い、ホッとしています。
そこで本日は「眠れない夜に寝つきを良くするための工夫」というテーマで、お届けしたいと思います。
睡眠に悩んでいるなら、まずは自律神経に注目を
寝つきが悪い原因としてまず考えられるのは、自律神経の影響ではないでしょうか。
寝る前に観たスマホやTVの画面から発せられる光、考え事から離れられない、ストレス過多の状態が続いているなど、考えられる要因を挙げたらキリがありません。
しかし、そのほとんどは、自律神経のバランスが崩れているということに起因していると思います。
自律神経の乱れが、寝つきに大きな影響を及ぼすからです。
自律神経は一日を通して大きな波のような動きを見せ、昼間の活動時間は交感神経が優位に、夕方以降の休息時間は副交感神経が優位になります。
さらに、この大きな波の中でも個々の行動によって変化があり、たとえば運動を行うなど活発に動いている時には交感神経が優位に、食後は副交感神経優位になるなど、一時的な変動が見られます。
また交感神経と副交感神経の活動は常に拮抗しているため、たとえば交感神経優位の際は副交感神経の活動が抑えられるなど、うまくバランスを取るように調整されています。
自律神経は、脳内で発せられる神経伝達物質やホルモンなどとも関係しているので、私たちの生命活動に多大なる影響を与えているのです。
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話は変わりますが、運動している時や集中力が増している時、または不安や怒りなどがあるとアドレナリンやノルアドレナリンなどが作用するため、交感神経が活性化します。
交感神経が優位の場合、心拍数の増加や血圧の上昇、胃腸の働きに抑制がかかるだけでなく、気持ちが高揚してやる気がみなぎったり覚醒状態になることがあります。
場合によっては、それが情緒不安定になる、といった作用をもたらすこともあるでしょう。
一方で、気を許す友人とお茶をする、読書しながらゆったりとリラックスしている時などはオキシトシンやセロトニンなどが作用して、副交感神経が活性化します。
副交感神経優位の場合は、心拍数の減少や血圧の低下、胃腸の働きが活発になるなど、気持ちの落ち着き、幸福感や安心感が得られる反面、場合によってはやる気が起きないなどの作用をもたらすこともあります。
このように一日の中で様々なサイクルのある自律神経は、自らの行動や情緒を司ることで、生命活動の調整という、実は大きな役割をになっているのです。
寝る前に避けたい行動とは?
こうしてみると、寝る前に交感神経を刺激するような言動や思考は、なるべく避けた方が良いということがお分かりいただけるかと思います。
たとえば、家族と言い合いの喧嘩をした場合、怒りや悲しみなどで興奮状態になって心拍数が上がるため、寝つきにも悪影響を及ぼすということになります。
何かに没頭しすぎると脳が覚醒してなかなか眠れない、ということが起こると思いますが、これと似たような状態です。
ですから、もし「寝つきが悪い」とご自身でも感じられるようでしたら、寝る前は眠気が自然に生じるよう、予め副交感神経優位へと誘う工夫や意識づけを行ってみていただきたいと思います。
ちなみに良質な睡眠に関する実践法の提案は、以前、記事でもご紹介していますので、ぜひ参考にされてみてください。
睡眠の質を上げるために実践したい、3つの習慣とは?
それでも、どうしても眠れない夜は・・・
とはいうものの、私たちは感情をもった人間。
日々さまざまな出来事があるので、「今夜はどうしても眠れない」という日だって当然あるでしょう。
昨夜の私がまさに、そのような状態でした。
リラックスするはずの入浴後に、つい仕事のことを考え始めたら止まらなくなり、作業を始めてしまったのです。
そうしたら、どんどん覚醒して、ついには眠れなくなってしまいました。
せっかく入浴で体を温めたはずなのに、手足もすっかり冷え切ってしまい、いざ眠ろうとしても全く眠れる気がしなくなってしまったのです。
せめて、足浴でもすればよいのですが何となく面倒くさくなって、結局何もせずに朝を迎えることになりました...。(私にもそのような時があります。ハズカシイ~)
ただ、そんな時のために、私なりに対処する方法をもっています。
それは何かというと、「横隔膜呼吸」です!
これは、なかなか寝つけない時に布団の中で行うのですが、その時は、最大限に横隔膜の収縮と伸張(弛緩)を行うよう意識しています。
息を吸いながら最大限お腹を膨らませ、息を吐きながら骨盤底筋群を引き上げながらお腹を凹ませる。
この一連の動きを、何度も行います。
これを行うことで末端に血液が流れ、次第に手足がポカポカ温まってきます。
これにより副交感神経も刺激され、徐々に体がリラックスモードになるので、自然と眠気に誘われます。
それでもなおリラックスしきれない場合は、腰から背骨、頭をゆっくりと小さく揺らすようにしてみるのもおすすめです。
これを行うことで副交感神経が刺激されるため、いつの間にかウトウトしてきます。
お陰様で、私は昨晩この方法で、いつの間にか眠りについていました。
最初はなかなか寝つけなかったにも関わらず熟睡もできたようで、睡眠時間は短かったにも関わらず、朝早くに自然と目を覚ますことができました。
お布団に入っても眠れない夜、手足が冷たくて寝付けない夜など、ぜひ横隔膜呼吸をお試しください。
横隔膜呼吸の方法は下記にてご確認ください。
呼吸を制する者は姿勢をも制する!?
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いかがでしたでしょうか。
睡眠は生命活動にとって
重要な部分を担うため、
できるだけ、
その“質”を高められるように
工夫していきたいですよね。
今回は、睡眠の鍵を握る
自律神経
についてのお話しだけでなく、
就寝前にできるだけ避けたい
NG行動や
どうしても寝つけない時の
いざという時の対処法として、
効果的な呼吸法についても
教えていただきました。
一度「眠れない」モードに
入ってしまうと、
なかなか切り替えが難しいと
諦めていましたが、
そんな時の対処法があったのですね!
どうしても眠れぬ夜には、
ぜひ実践してみたいもの。
なかなか眠れなくて悩んでいる方が
まわりにいらっしゃるなら、
ぜひこの情報をシェアして
いただけたらと思います^^
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