こんにちは、金子香織です。
前回の記事では、身体のしくみから見た美しい姿勢「ニュートラルアライメント」について触れていきました。
→前回の記事を読む
今回は前回の内容を踏まえて、ニュートラルアライメントを日常生活の中で活かせるように、より具体的にそのメリットをお伝えしていきたいと思います。
立っていても動いても楽で、効率的な姿勢とは
まずは簡単におさらいをしましょう。
【ニュートラルアライメント】とは、
重力に対して、筋肉を最小限に使い、
最も効率的で関節に負担の掛からない姿勢
と、前回の記事でお伝えしましたね。
骨格的に整った体、骨の配列が整った体というのは、重力に対してバランスの良い状態であるため、立っているだけで疲労するといったことや、動くとあちこちが痛いといった不快な症状さえも感じられなくなります。
そして、多くの方から挙がるお声が、実際の体重よりも身体が軽く感じられるという体感です。
こればかりは実際に体感してみなければ予想がつかないことだと思いますが、その原理は実にシンプル。身体のしくみである関節の構造、筋肉や腱、靭帯などの組織の状態、そして力学的な要素も含めて考えれば、ちゃんと説明がつくことなのです。
ただこの点についてはやや専門的な話になりますので、こちらでは初心者の方でもすぐに実践していただけるよう、分かりやすさを重視してお伝えさせていただきたいと思います。
骨の配列が整った美しい姿勢であるニュートラルアライメントは、「立っていても楽、動いても楽な姿勢」と言い換えることができます。
その理由は、
・静的(立った姿勢で関節が整っている状態)
・動的(動いても関節の状態が整っている状態)
のいずれにおいても骨の配列が整っており、関節が重力に対し安定的に適応しているため、身体にとっては最適な状態になっているからです。
そのような理由から結果的にニュートラルアライメントは、立っていても楽、動いても楽と感じられるのですね。
余談ですが以前、白川神道を継承している七澤先生のお言葉の中で
「最小限のエネルギーで最大限の効果を発揮する」
というお話を伺ったことがありました。
これができるのはその前提に、祓い・鎮魂・言霊を実践しているからこそだと思うのですが、これはまさにニュートラルアライメントにおける
重力に対して、筋肉を最小限に使い、
最も効率的で関節に負担の掛からない姿勢
というところにもまさに通じる部分があり、なるほど!と深く納得した瞬間でした。
古神道では、「体・情・魂・霊・神」という五階層の概念の中で「体」を全ての階層の基礎として捉える方法があります。
そうした観点からも、重力に対して必要以上に負荷をかけずバランスよく立てる状態を保つことは、階層という縦軸のエネルギーの流れをよくするという意味で、とても大事なことであると考えています。
それでは続いて、ニュートラルアライメントの解説の前に、多くの方が陥っている「よくある歪んだ姿勢」ついてお話しさせていただきます。
体にとって負荷がかかる姿勢とは!?
あなたはこのような姿勢になっていませんか?
写真のような姿勢は一般的によく見かける、“猫背”の姿勢です。
猫背の特徴としては、
・背中が丸まっている
・胸の上部が落ちている(上部の肋骨が下垂している)
・頭が前方に移動している
・肩が前に出ている
といった特徴が挙げられます。
昨今はPC作業やスマホの発達で、老若男女問わず多くの方に見られる現象ですので、ひょっとしたら皆さんも何か心当たりがあるかもしれません。
猫背でいると実は、ストレートネックといわれる首の歪みを併発したり、巻き肩と表現される肩の関節や肩甲骨の位置異常にも繋がります。
さらに、猫背で居続けることは身体を重く固く感じさせ、慢性的な痛みやコリに繋がり、アンチエイジングを気にされる方にとっては天敵の、あご下やお顔のたるみ、背中やお腹のたるみなどの原因の一つともなるのです。
もしこのようなお悩みをひとつでもお持ちでしたら、その解消法として、
「骨格ラインから身体を変化させて
機能的で美しい身体づくりをしていくこと」
を強くおすすめします。
ニュートラルアライメントの定義
それではいよいよ、ニュートラルアライメントについて解説をしていきましょう。
骨の配列の正しい位置(整った位置)は全身に定義がありますが、その中でも本日はとくに「上半身」にフォーカスして、お届けしてまいります。
※一般の方向けに簡易版にて記載
美しい姿勢を取るための手順は、次の通りです。
立位、あるいは座位の状態で、
1 骨盤を床に対し垂直に起こす
→お腹を床に対し垂直
※座位の場合、椅子に腰かけている場合と胡坐などで腰かけている場合では骨盤を立 てれる角度に個 体差あり
2 胸の上部を持ち上げる
※腰や鳩尾の裏側を反らないように行う
3 首の筒を真っすぐに(床に対し垂直)する
→首の後ろを天井方向へ伸ばすように行う
※あごを上げたり、引きすぎに注意する
4 肩を真横に拡げる
→鎖骨を真横に拡げるように行う
※肩甲骨を過剰に寄せたりしないよう注意する
まずは、ここまでの流れを試してみてください。
いかがでしょうか?
より専門的に言うと、胸椎の〇番と胸骨の位置の角度が何度、肩甲骨が何度など細かい指標がありますが、上記のような姿勢ができていれば概ね問題ありません。ニュートラルアライメントに近い形になっています。
ただ、実際に正しい姿勢を取ってみると「案外キツイ!」と感じられた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
あれっ?ニュートラルアライメントは確か、本来、効率的で楽な姿勢なはずなのに、、、、
キツイってどういうこと?なぜ?
そんな数々の疑問が湧いてくるかもしれません。
しかし最初は誰でも多かれ少なかれ、そういう感想をもたれる方も多いので、心配はご無用です。
そして、その理由は次回以降の記事でお伝えできればと思っていますので、楽しみにしていてください^^
それまではまず、ご自身の出来るところから、無理のない範囲で、美しい姿勢を心がけて過ごしてみてくださいね。
「美しい姿勢でいよう」と意識するだけでも、小さな変化が起こり始めます。
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いかがでしたでしょうか。
・できれば楽をして生きたい
・なるべく負荷をかけずに生きたい
と思うのが人間で、
それはおそらく
多くの人が望むところでしょう。
しかし、実際には
本当はもっと楽になれたり
楽にできる方法があるにも関わらず、
それを知らないばかりに、
敢えて大変な方を選んでいることが
よくあるのではないでしょうか。
今回の記事からは
そんな私たちが見えていない部分、
隠れた盲点にハッとさせられる
ポイントがいくつもありました。
「最小限のエネルギーで
最大限の効果を発揮する」
ことができたら、最高ですよね!
私たちが今生きているのは、折しも
「軽やかさ」がテーマの、風の時代。
だからこそ、
重力に逆らうのではなく
むしろ重力と調和することで
姿勢がよくなり、
軽やかさを味方につけることが
できるのです^^
今の流れに乗るような気持ちで
ぜひ、ご自身にとってベストな
バランスを探ってみてください。
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