「健康寿命」という言葉が広く浸透し始めている中で、「たとえ年齢を重ねたとしても、いつまでも健康で若々しくいたい」と願う人は年々増えているでしょう。
そんな方に今回ぜひお伝えしたいのが、「ミトコンドリア」です。
なぜなら、いつもはつらつとして若々しくエネルギッシュな心身を維持する上で「ミトコンドリア」が重要な鍵を握っているから。
ミトコンドリアは体にとって重要な役割をもっています。
代表的なのが、「全身の細胞の中にあるエネルギー工場」と呼ばれている働き。いわば、体の排気ガス処理を担っています。
ゆえに、ミトコンドリアの質が悪いと、エネルギー切れと同時に全身が排気ガスまみれのような状態になってしまい、細胞の機能が劣化へーーつまり「老化」を招いてしまうことになります。
また、ミトコンドリアの数が少なくてもエネルギーが十分に作られませんから、これもまた電池切れしたような状態になってしまいます。
つまり、ミトコンドリアの質と量を高めることがよりよく生きることーーウェルビーイングの秘訣になるのです。
そもそも、ミトコンドリアとは?
私たちの体は約37兆個の細胞で作られている、といわれています。
そして、その1つ1つの細胞には、ミトコンドリアが存在しています。
その成り立ちを少しお伝えすると、ミトコンドリアは原始に人類の祖先の細胞の中に入り込み、その後、共生を始めた微生物が進化したもの、とされています。
ちなみに全身のミトコンドリアを全て集めた総量は体重の1割、ともいわれています。
このことからも、いかにたくさんの数のミトコンドリアがいるか?ということが想像できるのではないでしょうか。
ただ、ミトコンドリアの数には個人差と各臓器の部位による差があることも事実で、1細胞あたり数10~数千個と、ややばらつきがあります。
しかし前述の通り、ミトコンドリアの数が多い方がより多くのエネルギーが作られる、ということに変わりはありません。
このような特性をもつミトコンドリアの仕事は主に、細胞内でエネルギー(ATP)をつくること。食べ物を消化し代謝し、血液を通って運ばれてきた栄養素である糖質、脂質、タンパク質(アミノ酸)を原料に、エネルギーを作ることを行なっています。
エネルギーを作る際には、「酸素」が必要です。ただ、その酸素は、エネルギーを作った後に排気ガスとして活性酸素に変化します。
言うまでもなく、活性酸素とは、身体のサビを引き起こす老化物質。そのまま放置すると、細胞が酸化して(サビて)しまい、老化を招く原因にもなります。
この他にも、酸化は様々な生活習慣病やがん、老化の原因物質にもなります。
しかし健康なミトコンドリアであれば、この活性酸素の処理が得意なので、排気ガスの処理システムがしっかり働くのです。
ミトコンドリアの質が低下すると、どうなる!?
ミトコンドリアが健康的であれば、エネルギーが効率よく作られ、排気ガスが上手に処理されます。
それでは逆に、ミトコンドリアが不健康で機能が低下すると、どうなるでしょうか?
言うまでもなく、体には様々な不調が起こってきます。
代表的なのは、たとえば下記のような症状です。
- 疲労感、倦怠感が起こりやすい
- 代謝が悪く太りやすい、肥満になりやすい
- 糖尿病や脂質異常症など生活習慣病になりやすい
- 寒がり、体が冷えやすい
- 記憶力が悪い
- 力が入らない、筋力が低い
- 集中力や記憶力が悪い
- 肌がたるみやすいくすみやすい
- 風邪をひきやすい
もし、年々代謝が悪くなって太りやすくなったという感覚があったり、ちょっとお肌がくすんできたなと感じるのであれば、ミトコンドリアの質の低下だけでなく、数も減っていることが考えられます。
なぜかというと、ミトコンドリアは何もしなければ、年齢と共に質も量も低下していくのが自然だからです。
ミトコンドリアにとって冷えは大敵!
では、ミトコンドリアを活性化させるためには、どうすれば良いのでしょうか?
本題に入る前に、まずはミトコンドリアが活性化する環境条件について触れておかなければなりません。
大前提として言えるのはまず、体に冷えがあると、ミトコンドリアは十分に働くことができない、ということです。
なぜかというと、ミトコンドリアのエネルギー工場は、たとえて言うなら「酵素という作業員」によって、全ての工程がベルトコンベア方式でまかなわれているからです。
酵素が十分に働くためには、細胞温度が37度程度あることが必要条件となります。
つまり、冷えによって温度が下がると酵素の働きが低下、それに伴いエネルギーの生産効率が落ちてしまうのです。
また、排気ガス処理も酵素の仕事ですから、こちらの機能も低下してしまいます。
さらに、ミトコンドリアの機能が低下すると、エネルギーがうまく作られなくなります。
それはつまり、燃焼しない体になってしまうということ。だから、冷えやすくなるんですね。
卵が先か鶏が先か?という感じですが、エネルギー生産が負のスパイラルに入ってしまうのです。
ちなみに、手足が冷える末端型冷え性よりも内臓が冷える内臓型冷え性の方が、ミトコンドリアの質が低下しているリスク大です。
女性の場合は子宮や卵巣機能の低下を招くので、婦人科系疾患のリスクにもつながるばかりでなく、月経不順の女性に悩まされている女性はミトコンドリアの機能が低下している可能性があるので注意が必要です。
とくに、卵子のミトコンドリアの機能があまり良くない場合、なかなか妊娠には至らない、というケースもあります。
また、不妊に悩んでいらっしゃる方はそもそも不調が多く、全身のミトコンドリアの機能が低下していて、自分の一部でもある卵子のミトコンドリアの機能も低下しているために、卵子の質が低下している、ということも珍しくありません。
だからこそ、まずはミトコンドリアを活性化する基礎的な生活習慣から整えることが大切になるのです。
ミトコンドリアの活性化を促すための秘訣
放置すると年々劣化に向かうミトコンドリアですが、それを食い止める方法もあります。
それはひとえに、有酸素運動をするということです!とっても基本的なことですよね。
これは全身にもいえることですが、とにかく「身体の機能は、使わなければサボる」のです。
もちろん酷使はよくありませんが、体は日常的に適度に使っていればその分頑張って働き、より良い仕事をしようとしてくれます。
そういう意味でも、多少の負荷は体にとっても良いものなのです。
このように身体の機能を高めるための良いストレスという意味で、「ユーストレス」という言葉もあるほど。
人間と同じで、体も怠けさせるとどこまででもサボることを覚えるし、逆に少しずつハードルを高くして適度な負荷をかけていくと、どこまででも成長できるということですね。
ミトコンドリアにとっては、それが有酸素運動にあたります。酸素を取り込みながらエネルギー工場を稼働させると、活性酸素が発生します。
ただその分、活性酸素を消去する酵素が頑張ってくれるので、排気ガス処理の効率が上がります。
そして、どんどんエネルギーが必要になると、細胞内のミトコンドリア工場が拡大して効率的にエネルギーが生産できるようになります。
一方で、運動をやめてしまうと1ヶ月ほどで元に戻るということも指摘されています。つまり、生涯、有酸素運動を継続することが大切だということですね。
いくつになっても、始めるのに遅いということはありません。
人それぞれ適度な有酸素運動となる負荷は違うので、無理をしなくても大丈夫です。
ただ、今からすこ〜し息が上がる程度の運動を始めてみてください。友人と会話がギリギリできる程度が理想です。
それが、心拍数120回/分くらいになる、ちょうど良い有酸素運動です。ぜひ一つの目安にしてみてください。
慣れてきたら、徐々に強度を上げていきましょう。どんどんとできる運動の範囲が広がると思います。
気づけば、ミトコンドリアがどんどんエネルギーを作る燃焼系のボディに変わっていると思いますよ!
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いかがでしたでしょうか。
桐村先生の記事を拝見して、
ミトコンドリアにまつわる様々な疑問点が
一気にクリアになった感覚があったのは、
私だけではないはず。
たとえば当初私は、ミトコンドリアは体に
活力をもたらしてくれるエネルギー工場、
というふうに漠然と理解していたのですが、
体の排気ガス処理も担ってくれていると
いうことを初めて知ることができました。
この他にも、
・ミトコンドリアも質と量が大事である
・ミトコンドリアにとって冷えは大敵
という言葉も、心にずしんと響きました。
とくに女性の体は男性以上にバイオリズム
に左右されやすく、ちょっとした環境の
の変化に敏感で、冷えやすくもなります。
冬を迎える時期はいっそう冷え込むので、
体を温めて、適度な有酸素運動を心がけ、
ミトコンドリアの質と量のアップを意識して
元気に過ごしていきましょう!
ミトコンドリア活性化の
救世主といえば、「NMN」。
以前公開した、こちらの記事も合わせてお読みください。
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