内海さん:
以前のお話にもあった、言霊の「ダマ」はエネルギーが粗い状態だけれども、そのダマを解きほぐして「たま」になった時、そのはたらきが変わるということが、非常に興味深いと思いました。
これはおそらく、「祈り」にも通じる部分ですよね。
精妙な言霊、穢れなく澄んだ清らかな意識状態で、祈る(=意宣る)と、それが宇宙全体に響きわたるという。
とくに言霊の概念でいうと、男性性と女性性で、一般的に言われている母音と子音っていう「あいうえお」ができている、ということですね。これが精妙な結びつきであればあるほど、祈りは届きやすくなる。
たとえば、「K」とか「T」とか母音と子音というふうに認知していると思うんですけど、母音じゃなくて父音と母音に父と母があって子音ができるという概念なんですよね。
石原さん:
はい。この辺りが、非常に面白いところだと思います。
内海さん:
私もそう思うんですけど、言われるまでは全然気づかなかったんですね。この辺の男性性、女性性による新しい創造の世界というか創造の原理がはたらいているということですね。
言葉一音が生まれるには、母と父がいると。
石原さん:
そうですね。ですからたとえば「カ」という音があったとして、ローマ字にしたら1文字で分かりやすいのですが、このアルファベットを音で分解すると、「K」という音と「a」という音の組み合わせができるということですね。
「カ(Ka)」の「K」が父音で、「あ(a)」が我々がよく知っている母音で、そこから「カ」という子供(子音)が生まれるという。
その辺がより分かってくると、自由に言葉を組み替えたりということができるんですね。
それはロゴストロンの、デジタルの技術を使うことで可能になります。
前回、機織りが実はデジタルのプログラムである、ということをお話ししましたが、つまりスイッチを押したら、その瞬間に全体が起動するのが一気にやってくるといいますか。
ダマの世界は時間がかかるけども、デジタルっていうのはいきなりトップスピードに入れるわけですね。これがデジタルのすごいところです。
これはイメージしてみれば、わかることで。
人が一生懸命100メーター全力疾走する時でも加速していくのに時間がかかるけども、これがマシーンになると、車にしても新幹線にしても、もうスタートからして一気に最高スピードにいきますよね。
スピードの速さはもちろん、そこにかける労力も全く違うわけです。
少ない力で一気にトップスピードに行っちゃう、というのが要は、本来の言霊の世界です。
内海さん:
言霊のその力をまず知って、理解して使うことで、まさしく「ことほぐ」世界というものを言葉の力によって現実の出来事にすることができる。そういう研究を、かれこれ20年以上やっていらっしゃるわけですね。
石原さん:
そうですね。
元の、もっと基礎研究からすると、もっともっと長い50年60年というのがあるわけなんですけども、それも更にその前に研究されていた方々がいて、それを引き継いでその方々も更にその前がいてっていうことなので、大変な期間の積み重ねがあって、やっとこの時期だからこそ出たということですね。
パソコンが当たり前になって、インターネットが当たり前になって、そういう時代だからこそ、デジタル技術がリアルに生きてくるわけですね。
内海さん:
本当にそうですよね。本当にこれは客観的に考えても、本当に歴史的な出来事だなと私は思っていまして。
色々ある中で日本語50音のそういう性質をデジタル信号として一音一音特定して、しかもデバイスとして発信できるようにしたという本当に世界でここにしかないという技術があって、これがその一つですよね(Nigi)。
しかもこの機械は、特許まで取って。
石原さん:
そうですね。まあ、だんだんこういうことが徐々に認められる時代にもなってきたということの証でもあるでしょうね。時代の恩恵はあると思います。
内海さん:
すごいですよね。ある意味、縄文の昔からその言葉の力みたいなものは感覚として日本人は持っていたんだけれど、それをロジックとして科学として、日本語の一音一音を特定して、学問的に整理して、ロジックとして装置化して、それによって「ことほぎの輪」を広げようとしているわけですよね。
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いかがでしたでしょうか?
言葉の成り立ちを深く探っていくと、たとえば「カ」は「K」という音と「a」という音の組み合わせでできていること、
またそれを使えば、「ダマ」になった粗いエネルギーも最小単位までバラバラにして組み替えることができる、ということもざっくりとご理解いただけたのではないでしょうか。
機械(デジタル)を使うことで、人力では時間も労力もかかって難しかったことが、一気にフルスピードまで持っていけて、クリアな自分を創造する手助けになってくれるとしたら。
それは、一つの大きな可能性なのではないでしょうか。
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