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デトックスの本質とは?「何を食べるか」よりも大切なこと

作成者: essence編集部|Mar 4, 2022 8:29:20 AM

こんにちは。佐藤三知代です。

 

前回の記事では、「春のデトックス」のために、腸内環境を整えることの大切さと「玄米」についてお話ししました。

 

しかし「玄米」や「腸内環境に良い」と言われるものや、また、「体に良い」と言われるものを食べても、元々の腸内環境が汚れていては、腸内環境を整えることはもとより、その食材がもつ栄養素もしっかり吸収することができなくなってしまいますよね。

 

春のデトックスをスムーズに進めるためにも、普段から

 

「腸内に老廃物を溜めない」

「善玉菌が優位な腸内環境」

 

に整えることが大切になってくるのです。

 

今回は、普段から意識できる「日々のデトックス」についてマクロビオティック的な視点で、お話ししてみようと思います。

腸内に老廃物を溜めない食習慣とは?

これはとても基本的なことになりますが、良い食習慣を続けていく上で一番気をつけたいのは「食べ過ぎないこと」です。

 

腸内を「薪ストーブ」に例えてみましょう。

 

ストーブに薪入れしすぎると、不完全燃焼を起こし、火が消えてしまいますよね。また、一酸化炭素という有害なガスが発生したり、くすぶった煙が「煤(すす)」となって煙突に詰まってしまいます。

 

私たちの腸内環境も、同様です。

 

薪は食材、火は腸内細菌とイメージしてみてください。「食べ過ぎる」と、火の働きが悪くなります。つまり、食材が不完全燃焼を起こし、その燃えカス=老廃物は悪玉菌の格好のエサとなり、アンモニアやスカトールといった腐敗毒素を作り出すことで腸内環境を汚す原因になってしまうのです。

 

煤(すす)は、血管壁や細胞壁などにこびりつき、動脈硬化や心筋梗塞など、突発的な病気の原因になりかねません。

 

また、私たちの体内には5,000種以上にも及ぶ酵素が日々、細胞の再生や修復などの新陳代謝を担っていると言われていますが、その酵素の80%は、主に消化に使われる「消化酵素」。そして残りの20%は、細胞の修復や毒素の解毒に使われる「修復・解毒酵素」と言われています。

 

食べ過ぎている状態とは、8割の消化酵素だけでは追いつかず、修復・解毒酵素も消化にまわっているという状態...。その結果、細胞や遺伝子の傷の修復などに手が回らないことになっているということです。

 

昔から長生きの秘訣は「腹八分目」と言われていますが、「80%の消化酵素で十分足りる食事量」を意識すれば、腸内環境をきれいに保ちながら、細胞の再生・毒素の解毒がスムーズになっていきます。

 

「過ぎたるはなお及ばざるが如し」とは、日々の食についても言えること。腸内に老廃物を溜め込まず、全ての細胞の再生を促し、いつまでも若々しくあるためにも、

 

・食べ過ぎないこと

・腹八分目

 

を意識することは、とても重要。これだけでも日々のデトックスにつながっていきます。

日本人の腸内細菌と「身土不二」

私たちの腸内に棲む「腸内細菌」は、300種類、100兆個もの「善玉菌・悪玉菌・日和見菌」が共生していると言われていますが、これらの細菌たちは民族の違い、また食文化や生活習慣の違いによって、そのバランスや種類が変わってくると言われています。

 

日本人の腸内細菌のバランスは綿々と私たちの命を繋いできた「穀物や野菜中心の食事」と共鳴してきました。そしてそれは、穀物、野菜、豆、海藻などの比較的小さい分子量の食材からもしっかり栄養を吸収するための日本人のDNAの記憶であると言われています。

 

例えば、「わかめ」は日本人にとっては善玉菌のエサとなり、そのミネラル分などが吸収されることや、わかめに含まれる成分が重化学金属などを吸着してくれるといったなどが知られていますね。しかし欧米人の腸内細菌たちは同じわかめでも発酵の対象としては捉えられず、そのまま体外に排出してしまうのだそうです。

 

どちらが良い悪い、ではなく、その民族を育んできた「食の記憶」が、腸の構造や腸内細菌に反映されているということを教えてくれています。

 

マクロビオティックには「身土不二(しんどふじ)」=自分と土地は一体であること。という言葉がありますが、自分が生まれ育った国、気候、土地、地域のものを基本食にすることは、腸内細菌のためはもちろん、腸内環境をきれいに整える上でも、とても大切なことなのです。

日本人のDNAが喜ぶデトックス食材とは?

ここ何十年かで問題になってきているアレルギー性疾患や生活習慣病などは、食生活が欧米型中心に変わってきたことがその要因の一つと言われています。

 

しかし、これらの病は「日本人がDNAに刻んでいる本来の食に立ち帰りなさい」ということを教えてくれている、大切なメッセージだと捉えることもできるのではないでしょうか。

 

本来の食とは、日本人の腸内に棲む善玉菌が喜ぶ食材であり、腸内薪ストーブを常に完全燃焼させ、腸内に煤=老廃物を残さない食のこと。

 

それは、日本人の主食である「米」を中心に、玄米などの全粒穀物や、豆類、海藻、芋類、根菜類、皮を剥かない野菜。また、味噌や醤油などの日本古来の発酵食品などが、まさにそれらに該当します。

 

味噌や醤油に含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、腸内の善玉菌の火力をさらに強め、腸内薪ストーブの完全燃焼を促してくれるのです。

 

つまり、日本人が昔から食べてきた伝統食に立ち返ることこそが、実は一番のデトックスである、ということが言えるのではないでしょうか。

 

※野菜の皮を剥かずにいただくのは、玄米が良い理由と同様に、皮の部分にミネラルなどの微量物質が集まっているから。皮付きの食材を選ぶ時には有機栽培、無農薬栽培など、オーガニックな食材を選ぶことが大切です。

これらの食品を選ぶことは、有機栽培農家を守ること、日本の土を豊かにすること、食品自給率を上げることにもつながります。

「食べないという」選択

現代は、食や健康に関する情報があふれています。

 

何を食べたら腸内環境やデトックスに良いのだろう、と迷った時、「何を食べるかよりも何を食べないか」という選択も必要だと感じます。食べないことは、私たちが元々持っている感性を目覚めさせ、クリアな状態にしてくれるからです。

 

生きるために、命をつなぐために、健康であるために、何をどれだけ取れば良いのか?それはすでに私たちのDNAに刻まれていることであり、私たちはすでに知っているのです。

 

目に見えるものを減らすことで、自然からの目には見えない情報を受け取ることができる。それが、デトックスの本質なのではないでしょうか。

 

時にはプチ断食などで腸をスッキリ空っぽにしてあげてください。目には見えない情報、

自然からの情報を掴むことができますよ。

 

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いかがでしたでしょうか。

 

私たちは健康を保ちたい、

いつまでも元気でいたい、

 

と思うと、つい

 

「良いものを食べよう」

「ヘルシーなものを選ぼう」

 

という発想になって、

何かを新しく取り入れたり加えたりする

ことばかりに意識が向きがちになります。

 

しかし本文にもあるように、

迷った時には、

 

何を食べるかよりも

何を食べないか。

 

という選択が必要な場合もあります。

 

それは体に溜まっている余分な毒素を外

に出すという「デトックス」の考え方にも

通じるもの。

 

デトックスにふさわしい春だからこそ、

体をすっきりさせることに

フォーカスしてみましょう。

 

そうやって体、そして腸がきれいになって

いくことでクリアで清々しい「器」となり、

たくさんの良いインスピレーションが

瞬時にやってくるようになります!

 

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