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無意識の領域とその可能性を使いこなすために

作成者: essence編集部|Jun 8, 2022 8:00:02 AM

人間の意識は大きく分けて顕在意識と潜在意識でできており、心理学においては「潜在意識=無意識」とも言われています。

 

そしてその割合は、全体の90%とも、99%以上を占めるとも。人間の意識の大部分を占めており、人間の可能性の秘境のような世界、と言うこともできるでしょう。

 

だからこそ、それを「いかに引き出せるか?」は、人生にとって大きな価値となることは間違いなく、個々の可能性、ひいては人類の可能性を広げる鍵になる、ということが言えると思います。

 

それほど大きな可能性を秘めている無意識ですので、無意識を意識的に活かすための知恵もメソッドも様々にあります。

 

とはいえ、実際には「よく理解できない」正体不明のものでもあるため、さほど真剣に向き合う機会がない方も多いのかもしれません。

人は「無意識」によって動いている? 

意識・無意識についての専門的な議論はさておき、ここではまず、私たちが日々無意識に行っていることについて、身近なところから考えてみましょう。

 

わかりやすい例が、「呼吸」です。

 

普段私たちは、意識的にどういう呼吸をしよう、と考えて日常の毎時間を過ごすことはまずありません。

 

しかし様々な呼吸法のメソッドの中で伝えられているように、意識を集中すれば呼吸の長さや速さは変えることができ、それが心身や無意識の領域にも大きな影響を及ぼすことは、様々な分野で研究・実践されています。

 

 他にも、例えば「頭を抱える」や「膝を打つ」など、日常生活の心と体のはたらきに関連して「手を動かす」といった日常的な動作が挙げられるでしょう。

 

深く思い悩む時に、つい手で頭を抱えていたり。大きなひらめきや納得があった時に、手で近くの何か(膝ではないかもしれませんが)をつい軽く打ってみたりなど。

 

このように「手を動かす」という動作も、無意識で行なっている働きのわかりやすい例といえます。

 

私たちは日々、様々なシーンで手を動かしていますが、これも一つひとつの動作で逐一「手を動かそう」と意識しているわけではありません。

 

逆にもし、一つひとつの動きを考えてから行っているようでは、普段無意識で行なっている動作を全てこなすことなど、到底できないでしょう。

 

一説によると、手を動かす数十秒前に脳の前頭前野によって「手を動かす」という行動が認知され、1〜0.5秒前に「準備電位」と呼ばれる神経活動によって「手を動かす」という決定がなされていると言われています。(茂木健一郎著 『無意識の鍛え方』より)

 

つまり、例えば右手を上にあげようと意識して「手を動かす」動作をする時、実はその動作は、意識がそう思うほんの少し前に、すでに無意識で決定されている、と。

 

つまり、私たちが日々行っている行動や選択は、自分が決めて行なっているようでいて、実は無意識の働きによって行われている、とも言えるのです。

「言葉を発する」ことも実は、無意識のなせるワザ?

ここでもう一つ、忘れてはならないことがあります。

 

それは私たちが普段使っている、「言葉」です。

 

なぜなら、私たちが使っている言葉もまた「手の動き」と同じように、その都度考えてから発している場合より、そうではない場合の方が圧倒的に多いからです。

 

例えば日常会話。ちょっとした会話の単語やフレーズを一つひとつ熟考してから発していては、かなりの時間を要することになり、会話がスムーズに成り立たなくなってしまいます。

 

そう考えると、言葉も先の「手を動かそう」という行為と同様に、1〜0.5秒前に「こういうことを話そう」と、すでに無意識の領域で決定がなされている、とも言えます。

 

そうなると、私たちが普段何気なく発している言葉は、無意識に蓄積された言葉の海の中から水面にふっと湧き出てきたようなもの、と捉えることもできるでしょう。

 

ということは、無意識にどんな質の言葉が広がっているのかによって、意識上に上がってくる言葉も変わる、ということになります。

 

さらに、言葉や思考が現実を創造する、という基本的な原則にのっとって考えるならば、自分の無意識をどんな言葉で満たすのか、と言うことが、ひいては自分の現実、自分の仕事や人間関係や人生を左右する、大きな要素であると考えられるでしょう。

いつも使う言葉を見直せば、無意識の“質”が飛躍的にアップ!

さてそれでは、無意識を良い言葉で満たし、それを意識に上らせ、より素晴らしい現実を創造するために、日々私たちにできることは、どんなことでしょうか?

 

これまでデータム・ハウスの記事の中では、「日々、良い言葉を使うよう意識しましょう」「意識的に良い言葉を選択するように心がけましょう」といったことをお伝えしてきました。

 

ここで、意識的に話すというのは、考えずに無意識に行うことと矛盾するのではないか?と思われる方もいるかもしれません。

 

しかし、無意識で良い言葉を発する前に「意識的に言葉を選ぶ」ことが、実は変化の大前提であり重要なファーストステップなのです。

 

そして、意識的に言葉を選び、無意識を良い言葉ばかりで満たすと「決めること」が、大変大切なポイントになります。

 

なぜなら、意識的に選んだ言葉によって無意識の世界が形成され、そのことが自然と「無意識の質」を高めていくことにつながるからです。

 

また、無意識がよりクリアで良い状態になれば、それは現象的な意識を研ぎ澄ませ、直知を得られる道にも繋がっていきます。

 

私たちの一つひとつの言葉や行動が良い現実を作っていくとしたならば、無意識を変えるアプローチには、やはり非常に大きな価値があります。

 

そして、そのシンプルで簡単な原理原則としては、やはり言葉の扱い方ということが王道だと思います。

 

それは言うなれば、無意識を意識的に耕し育てるようなもので、そこに良い言葉の種を蒔き続けておけば、機が熟した時にかたちになるということーー蒔いた種が現象界で花となって、咲くときに咲くのです。

 

無意識というのは、私たちが考える前に自動的に動いてくれるもの。だからこそ、ぜひその無意識の質を高めていきたいですよね。

 

そのためにも自分の意志で何か選択する時には、まずは日々の言葉に対して「より良いものを選んでいく」と決め、それを積極的に使っていくよう意識していきましょう。

 

そのような意識と無意識の循環の中で、その相補的な働きが、きっと素晴らしい人生の変化をもたらしてくれると思います。

 

――――

 

いかがでしたでしょうか。

 

無意識のはたらきは、
手を動かしたり呼吸することだけではなく、

 

「言葉を発すること」もまた、
とても重要な部分。

 

なぜなら、考えずにパッと出たその
一言に、その人の本質があらわれるから
です。

 

もちろん、人に何かを説明する時、
あるいは重要なプレゼンの前などには、
相手にメッセージをわかりやすく伝える
ために、

 

構成を考えたり、伝え方の順番に気を
配るなど、言葉選びに時間をかける
こともあるでしょう。

 

しかし何気ない日常会話を行う時、
一つひとつ言葉を吟味していたら、
とても間に合いません。

 

だからこそ、
私たちの無意識は予めストックされた
膨大なデータベースの中から瞬時に
言葉を選び抜くため、フル回転で働いて
くれているのです。

 

つまり無意識の働きによって出てくる
行動や言葉など、
アウトプットの質を変えるためには、

 

日常的に使う言葉にもっと意識的に
なって、無意識のレベルを引き上げて
いくことが大事、ということですね。

 

今日からぜひ、ちょっとした口ぐせや
言葉遣いなど、できるところから変化を
起こしてみてはいかがでしょうか。



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