内海さん:
前回の続きになりますが、世の中には、願いが叶いやすい人と、なかなか叶いづらい人がいると思うのですが、石原さんはこれについて、どう思われますか?
石原さん:
はい。
それは、一つにこういうことが考えられると思うんです。
願いがあったとして、"その願いの表れ方が、現実に現れる時は直線ではない"ということが、ある程度分かっている人。
内海さん:
直線ではない、とはどういうことでしょうか?
石原さん:
そうですね。言ったことがパッと叶ってしまえば、それほど楽なことはないですよね。でも実際に、現実に現れる時にはなかなかそうはいかない。もちろん、パッと思ってすぐに現実になることもあるのですけれども。
内海さん:
「言ったから、こうなった」というのは直線?
石原さん:
そういう意味ですね。
それを直線と呼ぶとすると、「こうあるんだ」と決めたのに、そうならないこともある。
内海さん:
ありますよね。せっかく決めて、必ずこうなりたいと思っているのに、むしろ逆になったり…。
石原さん:
そうですね。
「こうやって独立するんだ!」と言っても、逆にそれがうまくいかなかったりとか。成功している経営者の方も、最初に立ち上げた事業からは今、全然違う事業になっていたりということは、結構あったりします。
それはなぜかというと、「やろうと思ったけれど、うまくいかない」というようなことが起きたりするからですね。賛成してくれると思ったのに、逆にまわりの皆から反対されたりとか、ということは結構頻繁にあることなんですよね。
要するに、意志とは浄化装置みたいなものになり得るというか。
心を決めた時は、これまでとは違った変化ですから、当然まわりにも変化が起きる。たとえば、まわりが猛烈に反対してきたりとか、溜まっていた汚れが目に見える形で出てくることがあります。
でも、それは、あまり認めたくないということがあると思うんですね。
それで、最初から理想的なものを得た時の心地良さだけに囚われてしまう。でも、そうではないことの方が圧倒的に多いから、せっかく決意をしたのに、一気に落ち込んでしまう。
しかし、ここから先が重要で、
本当は「落ち込んだ自分の中に、以前とは違う成長した自分の姿がすでに存在している」ということなんです。
内海さん:
なるほど。多くの人はそこには気づけずに、「せっかく決意したのに周りが反対したり、何かを始めるにしても障害が多すぎる」と思って、残念ながら諦めてしまうというケースも多い…。でも、実際には見えないだけで、意志のもとに生まれた新しい自分が存在しているということですね。
石原さん:
はい。現実世界では一見して、反対している人たちがわかりやすい形で現れてくるのでそちらにとらわれてしまいがちなのですが、実は同時に、成長した自分を認めてくれる仲間たちが、まだ目には見えないだけで本当は存在しているということですね。
日本で言う「言霊(ことたま)」の「たま」は「霊(れい)」と書いている通り、見えないということなんですね。
見えないけどでもあるっていうで、それを表に表すのは、「こと」の力ですね。
そこをはっきりと見えない言葉っていうのを、良いことだったり、悪いことだったり、下手すると言霊が呪いになったりするので、その"両方がペアで幸せになる、見えないエネルギーを引っ張り出す"というところを、「ことほぎ」といいますか。
内海さん:
両方が幸せになる、ということなんですね。ペアであれば、両方が幸せということですよね。
映画『すずめの戸締まり』でも、まさに最後のシーンでは、自分が死んででもってぐらいの意志を発していて、最終的に全てがハッピーになっている。
石原さん:
そうですね。
だからあの時途中でね、このままこの人死んじゃうのではないかなって思うくらいのシーンもありますけれど、そのあとパッと変わって、悪くなっているように見える中にも、良くなる未来が既にあるっていうところに気づけるかどうかっていうところが大きいですね。
内海さん:
それが直線では表れなくて、しかも見た目の一時の印象・認識の良し悪しで「だめじゃん」というのは違うよ、ということですね。
そのほかに、「ことほぎ」を考える上で、大事なポイントはありますでしょうか。
石原さん:
はい。それは・・。
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いかがでしたでしょうか?
今回は、前回の「人生がうまくいっている人は、使っている言葉が違う」というテーマから一歩進んで、「願いが叶いやすい人」と「そうでない人」の違いについて、お話しいただきました。
ふだん使っている言葉が現実世界に何かしら影響を与えていることは間違いないですが、現実に現れてくる時のプロセスに注目してみると、本当にさまざまな現象が出てくることが見えてきます。
そうした中で、多くの人は「願ったらすぐ叶う」状態を望み、うまくいかなかったら諦めてしまうということもあるかと思いますが、実は、決めた時点で、これまでにはない新しい自分が存在するようになるのです。
石原さんの、「直線」という言葉もとてもわかりやすく、印象的でした。
直線で現れないからダメ、というのではなく、そこには大事な意味があるということですね。
次回もどうぞお楽しみに!
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いかがでしたでしょうか?
前回、内海さんが投げかけた「言葉の本質とは?」という問いかけに対する答えが、今回のお話で少しずつ明らかになってきたのではないでしょうか。
私たちは、起こった出来事に対して自分の感情をのせて「良い・悪い」と「嬉しい・悲しい」などといった言葉で表現しようとしますが、言霊の世界では逆で、こうなってほしい未来や、こうありたい未来に向けて意識をフォーカスして言葉を先行していくことが大事だということが、見えてきました。
つまり、「すでにそうなっている現実」をイメージして、そこに対して言葉を発していく、ということです。
そう考えると、私たちが常日頃から使う言葉がいかに大事であるか?ということが、改めて見えてきます。
次回は、今回の内容を踏まえて、「願いが叶いやすい人」と「そうでない人」の違いについてさらに深掘りしたトークを繰り広げていただきます。
日々の言葉遣いや意識のちょっとした「差」がどのように現実に影響するのか?
ぜひ次回もお楽しみに。
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