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“祓い”の大切さを教えてくれる、「嫁威肉附面」とは!?

作成者: essence編集部|Jun 27, 2023 11:10:45 AM

 

こんにちは。

ヒューマンビートボクサーで、
datum houseのライターの村澤です。



早速ですが皆さまは、



「嫁威肉附面

 (よめおどしにくつきのめん)」




というお話を

ご存知でしょうか?




有名なお話なので

既にご存知の方も多く

おられると思いますが、




このお話をひと度聞けば、

皆さまが持つ「祓い」に対する

意識がさらに鋭くなってくるはず。




夏越の大祓が行われる前の

いまの時期にピッタリ!の

お話ですので、



ぜひ

お読みいただければと思います。



まさか取れない!?恐怖の鬼の面とは?

嫁威肉附面

 (よめおどしにくつきのめん)」は



福井県のお寺さんに

言い伝えられている民話です。




お話の中身を簡単に

ご説明いたしますと、




ある家族のお姑さんが、

お嫁さんの当時の振る舞いが

気に入らないという理由で




「嫁を脅かしてやろう」

と企みます。




そこでお姑さんが

何をしたかといいますと




鬼の姿で登場して

ビックリさせようと




鬼の面を被って、

お嫁さんを待ち伏せしたのです。




ところが、

いざ鬼の姿に扮装して

お嫁さんの前に現れてみても




当のお嫁さんは

いっこうに怖がらず、




お姑さんの計画は

失敗に終わりました。




すると、どうでしょう?




お姑さんが被っていた

鬼の面がなんと!!




顔にくっついて

離れなくなってしまったのです。




鬼の面を取ろうにも取れず、

困り果てたお姑さんは




助けを求めながら七転八倒し、

のたうち回ることになるのです....。




結局、

その鬼のお面とお姑さんが

どうなったかといいますと、



*お嫁さんの寛大な心で許す姿勢に

 仏を感じ、鬼の面が外れた

 

*浄土真宗の祖、蓮如上人から

 直接教えを乞い、改心し、鬼の面が外れた



などなど、

さまざまな諸説がありますが、




鬼の面が外れて、

お姑さんとお嫁さんも

無事に仲直り。



めでたしめでたし、



というお話です。

邪鬼(邪気)が人の面に現れる

いかがでしょう?

 

このお話を聞いて、



因果応報、自業自得、

天罰覿面(てんばつてきめん)、
身から出た錆、、、。




さまざまな感想を

もたれるのではないかと思います。




冒頭でも

お伝えさせていただいたように




このお話には「祓い」の大切さを

教えてくれている、

ある重要なポイントがあります。



では、そのポイントとは

いったいなんでしょうか?




それは、

お姑さんが鬼の面を被る前の状態

 

にあります。



まず、お姑さんは

当時のお嫁さんの

振る舞いがとにかく気に入らず、



「お嫁さんを脅かそう」

 

という邪な気持ちになります。




またそれと同時に、

「鬼になる」ことを

決心しています。




ハイ。

これがまさに、

邪鬼(邪気)が憑いている状態です。




お姑さんは

この邪鬼(邪気)に

気づかなかったが為に




実際に鬼の面に手を出し、

行動に出たわけです。




ではいったいなぜ、、

計画が失敗した後も

鬼の面が取れなかったのでしょうか?








ハイ、そうです。




お姑さんと、邪鬼(邪気)が

強烈に一体化してしまっていたからです。




つまり、

心と身体は繋がっていて




お面を被ろうが被らまいが、

邪な気持ちがしっかりと

祓われていない場合は




いつまで経っても

鬼の面が取れることはない、

という表現でもあるわけです。




いかがでしょうか。

 

この記事を読んでおられる

皆さまの周囲の方でも



「ああ、あの人はいつも

鬼の面を付けているな」



と、思い当たる人がいたり(笑)、




「最近自分はどういう表情を

していたのだろう?」と、




鏡を見たくなった方も

おられるかもしれませんね。

 

内面を祓い、仏の面を手に入れよう!

さて、

鬼の面が外れるきっかけの一つに、




寛大な心で許してくれた

お嫁さんに対して

お姑さんが「仏」を感じたから、




というものがありました。




「仏」は「解け」(ほとけ)

とも読めるように、




お姑さんを縛りつけて

ガチガチに固めていた

固定観念が解かれて、




その結果、

邪鬼(邪気)とお姑さんを

結んでいたエネルギーも

その瞬間に解かれた、



ということなのです。




また、

もう一つの説では



お姑さんが改心したことで

鬼の面が外れた、



と、されていますが




それは

言い方を変えれば、



自分の内面の奥深くにある

本当の気持ちに気付き、

認め、手放したことで




邪鬼(邪気)が

離れた=祓われた

 

とも言えるのではないでしょうか。



しかし、全ての人間には

本来、清らかな心が備わっているはず。



このお姑さんも、きっと

お嫁さんのことを脅かすことが



心からの願い

だったわけではないでしょう。




本当は、お嫁さんに

当時の振る舞いを

見直して欲しかっただけなのです。




我々が生きているこの世界は



どこまで行っても、

現世(うつしよ)です。




自分の内面を無視して

外側を思い通りに支配(コントロール)

しようというのは、




毛頭、

不可能なわけです。




むしろ反対に、



相手のことや、外の世界を

支配(コントロール)

しようとした瞬間に、




視野、考え方、行動パターン、

延いては

生き方そのものまで




本来人間が持っている筈の

無限の可能性を

極端に狭めてしまいます。




「嫁威肉附面

(よめおどしにくつきのめん)」は




人々がそのような状態に

陥らないない為に、




また、

陥ってしまった場合でも




一瞬一瞬、

変化する自分の状態に

自分自身で気付き




解いてあげることが

とても大切であり、それこそが




日々の祓いに

繋がっているのだと

教えてくれているのでした。

ーーー

いかがでしたでしょうか。

「嫁威肉附面」のお話は
福井県に語り継がれる伝説で、
解釈のしかたも様々あるでしょう。

 

しかし、このお話には現代に
生きる私たちにとっても
ハッとさせられるメッセージ
がたくさん詰まっていそうです。

 

心が冴えない時、
嫌なことが起こった時などは、

つい周りのせいにしたり
自分を責めてしまったりします。

そして、それが極限に達すると、
人を脅したり陥れようと思う心が
湧いてきてしまうことも
あるかもしれません。

 

人間には本来、
善い心も備わっている一方で、
邪な心も潜んでいるからです。

 

しかし、視点をあげてみれば、
善も悪もない世界。

 

そういった感情は誰でも、
大なり小なり心に起こってくるもの
だと思えば、気持ちもフッと
楽になるのではないでしょうか。

 

むしろそれにとらわれることなく、
「祓い」でリセットすること
の方が大事であると気づきます。

 

古くから日本に伝わる民話や伝説には、
生きる上で大切なエッセンスが
たくさん詰まっていて、
本当に多くの学びがありますね!

 

ぜひこのお話から感じ取ったことを
受け止めて、日々「祓い」によって
クリアになる習慣をもっていきたい
ものですね。

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