2月が始まりましたね。
旧正月も始まったこのタイミングで、
この一年を改めて素晴らしい年にするために
今回は「感謝」について書いてみたいと思います。
まず、なぜ今「感謝」を取り上げようかと思ったのか。
その理由をお伝えしますと、
「今年はこういう年にしよう」とか
「これからこういう事をやろう」
といったように
未来に向けて意志を広げる時は
えてして足元がおろそかになってしまい、
なんだか微妙に空回り、ということが
ままあったりするからです。
ということで、原点をしっかりと安定させて
歩みを前に進めるためにも、
改めて感謝への意識を整えておきましょう。
一般的にも感謝は、それを意識するだけでも
様々な変化や奇跡を起こすことで知られていますね。
そして、感謝を表す言葉として
最もよく使われているのは、
「ありがとう」だと思います。
この言葉は現実をより良い変化に導くためのパワフルな言葉、
あるいは、魔法の言葉のように扱われたりもします。
ちなみに「ありがとう」という言葉は元々、
「ありがたい（有り難い）」ことが
起こる時に使われる言葉。
例えば、朝には太陽が昇り、夕には日が沈み、
という地球のサイクルがあり
私たちは日々その恩恵を受けているわけですが、
宇宙全体の天体の働きに想いを馳せるなら、
その精妙なサイクルは
本来であれば「奇跡」とも言える素晴らしいこと。
これに気づくことで、
自然とそのことに対して
「有り難い」＝ありがとう、となるのです。
私たちは日々、小さなことから大きなことまで、
まわりの様々な恩恵を享受して生きていますよね。
健康であること、
五体満足であること、
友人や家族がいること、
仕事があること、
それから衣食住に不自由していないこと等々、
数え上げればキリがありません。
しかし、それらは「当たり前」になってしまい、
そこから受けている膨大な恩恵を
つい忘れてしまうことが
あるのではないでしょうか。
特に、発展、前進、目標達成！など、
意志を先へと伸ばした時は、
ついこの落とし穴にハマりやすくなります。
私の知り合いにも、そういう方がいました。
自分が思い描く理想の未来があって、
それを実現するために懸命に
努力して頑張っていたのですが、
ふと気づいてみたら、
先のこと、未来のことばかりで頭がいっぱいになって、
逆に苦しくなってしまっていたそうです。
しかしその方が素晴らしかったのは、
その時に日々与えられている身近なことなど
足元の感謝を忘れていた自分に、
ふと気づいたということ。
目の前に与えられているたくさんのことを
つい「当たり前」と思ってしまい、
先の未来のことばかりに意識がいってしまっていたことに
気づけたそうです。
私たちは何か目標を立てたり、
理想の未来をカタチにしたいと願った時に、
未来の時間軸にばかりに意識が向いて、
気持ちがもっていかれてしまうことが
よくあるのではないかと思います。
そしてそういう時、
まだ現実化していない
現状と未来のギャップに気づいて
苦しくなってしまうことがありますよね。
本来であれば、こうなりたい！こうありたい！
と思うことはワクワクして楽しいはずなのに、
これでは本末転倒です。
そうなると
焦りや不安ばかりが膨らんで、
本来の自分、初発の心から遠ざかってしまいます。
これは古神道の観点から言えば
「中今」から外れている状態。
シンプルにいうならば、
未来に囚われて
「今を生きていない」ということになります。
そこでその方は、自分が先のことばかりに
意識が先走ってしまうことに気づき、
「今、与えられていること」の方に目を向け
一つひとつ数え上げながら、
感謝ノートに書き出してみたそうです。
そして何か始める前にはまずしっかり鎮魂して、
「今、この瞬間を味わうこと」に、
意識をフォーカスしてみました。
すると、どうでしょう。
それまでフワフワしていた雰囲気から一変して、
心の構えがどっしりと落ち着いた感覚に変わり、
自然とたくさんの良いことが
訪れるようになったといいます。
それまではきっと、意識が先へ先へといきすぎて
「中今」から遠ざかった状態であったため、
フワフワした不安定な印象になっていたのでしょうね。
その結果、日々を生きる上で最も大切な
足元の階層の部分が、
逆におろそかになってしまっていたのでしょう。
かくいう私も
同じようなことは何度も経験してきました。
だからこそ今となってみては、
改めて日々の感謝の蓄積や「ありがとう」の
言葉の価値が、身にしみてよくわかります。
「ありがとう」の五文字を
日々たくさん口にするだけでも
意識も現実もどんどん良い方向に向かいますが、
同時に今年はぜひ、
改めて「とほかみえみため」の八文字も
心新たに日々たくさん唱えてみてはいかがでしょうか。
なにしろ「ありがとう」と感じて
言葉にしていられる自分自身が
こうして今、元気に存在していられるのは
産み育ててくれた両親とご先祖様のおかげですし、
遠い遠いご先祖様に連なる命は、
もっと遡れば、私たちを生かしてくれている
動植物や自然そのものから受けた恩恵そのもの。
さらにいえば、
果ては地球や太陽、銀河や宇宙にまで
全て繋がり合っているはたらきのおかげなのですから。
私たちは日々、それこそまさに「有り難い」＝ありがとう、な
奇跡に等しい天の恵み、地の恵み、ご先祖様からの恵みなど
ありとあらゆることを一身に享受しているのです。
ですから「ありがとう」の裏にはいつも、
「とほかみ」のはたらきが隠れているとも言えますね。
そんな意識でもって、
身の回りの人や出来事への「ありがとう」と共に、
目には見えないけれど
限りない恩恵を自分にもたらしてくれている
全てのものへの「ありがとう」も込めて
「とほかみえみため」を日々、唱えてみることは
揺るがない足元の安定感と、
素晴らしい未来の結実の両方を、
きっともたらしてくれると思います。
――――
いかがでしたでしょうか。
世の中には、
運気をアップする方法や、
引き寄せの法則など、
人生を豊かにするための
さまざまなメソッドやノウハウが多くありますが、
その中でも改めて
「感謝は基本」だなと思います。
とくに目標達成型の思考の方や
叶えたい夢や理想の未来像がある方の場合、
未来の時間軸にばかり気をとられてしまって
今目の前に与えられている
小さな幸せや奇跡が見えなくなってしまうことも
あるかもしれません。
しかし、そんな時こそゆったりと深呼吸して、
与えられているものに意識を向けながら
「今この瞬間」を味わってみてはいかがでしょうか。
心がざわついた時、
つい焦ってしまう時や、
不平不満が口をついて出そうになった時こそ、
「今与えられているもの」
に意識を向けるように心がけてみてください。
それも何度も繰り返していく中で、
心の中が充足感に満たされていき、
日常のしがらみから解放されて、
不思議と状況が好転していくことに
気づいてくるはずです＾＾
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