先日、村澤博志さんのこちらの記事を拝見しました。
私自身も3人の子育てをしていることもあり、村澤さんの記事に学びになること・共感することが多くありました。
子どもにとって「遊び」の力というのは本当に大きなもので、それを見事に引き出して伸ばしながら輝かしい実績を挙げられていること、本当に素晴らしいなと感じます。
そこで今回は、子どもだけでなく「大人にも遊びが必要なのではないか」。あるいは「社会常識の中で守ることを覚えた大人にこそ、遊び心が大切」と思い、記事にしてみたいと思います。
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そもそもヒューマン・ビートボックス自体
「遊び楽しむ文化」であり
私がとらわれていた
社会性や世間体、体裁、
真面目、努力、目標などは、
「遊び」とは
全く関係の無いものだと気付いたのです。
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この気づきは村澤さんの教室の学習スタイルにおける決定的な反転ポイントだったと思うのですが、それは同時に、子供のみならず、大人の私たちにとっても大きな意味を投げかけているように思います。
というのも、幼い頃は社会性も世間体も体裁も何ひとつ気にしていなかった、と思うからです。
泣きたければ泣く、食べたければ手づかみでボロボロこぼしながら食べる、寝たい時はどこでも好きな時に寝る。さらに、服も着ないでウロウロ歩き回ることもあれば、人の顔をペチペチと思い切り叩いて回るということも多々あります。
伸び伸びと好きに、自由気ままに振る舞う。
大きくなってこれをずっとやっているというのはもちろん大問題ですが、赤ん坊であれば許される。人間の原点の時期の心の自在性というのは、「そういうもの」として受け入れられています。
その後、赤ん坊が子どもになり、大人になるにつれて、さまざまな経験を通して社会性、世間体、体裁というものを身につけていきます。
これは簡単な言葉で言うならば、「ねば、べきの思考体系」とも呼べるもの。
社会秩序や人としての倫理観を成り立たせるというメリットがある一方で、人間の意識、マインドのあり方を束縛・支配する根拠となりうるものでもあります。
このマインドはおそらく村澤さんの教室においても、当てはまることでしょう。
仮に大人の一方的な押し付けで「ねば、べきの思考体系」のスタイルがずっと影響していた場合、あれほど子どもの潜在能力が大きく花開くことはなかった、と思うからです。
しかし、そうした制約から離れて、価値観が一気に反転した後は、ものの見事に子どもたちのパフォーマンスや結果までもが大きく変容していったことは、記事の通りです。
さて、見事な「反転スイッチ」ですが、これは子どもだからこそ使いこなせることなのでしょうか。
私が思うに、これは年齢に関係ないと考えています。
むしろ、さまざまな社会規範やルールを守ることが正しいと考え、そこにがんじがらめになりがちな大人にこそ、子どもの頃の純粋無垢な心を取り戻してほしいーー良い意味での遊び、あるいは遊び心が大事になってくると思うのです。
もちろん、ここでいう「遊び」とは、ただ面白おかしくふざけることではありませんし、自分のやりたいことを好き放題、勝手にすることでもありません。
とくに日本人の場合、勤勉で真面目な国民性ということもあって、「遊び」「楽しむ」ということに対して、何らかの抵抗感を抱いてしまう方も多いのではないでしょうか。
たとえば社会の中でも、言われたことをきちんとやる、ミスのないよう手順を踏んで仕事を着実にこなす、そういったことが良いことというイメージが、一般的にもあるように思います。
また、そういう姿勢が一定の評価を得るシステムになっているため、「真面目=良いこと」とされ、それが尊重される傾向もあります。
もちろん、真面目であることは素晴らしいことですし、それがその人の魅力の一つとなることは事実です。
しかし、「真面目=良いこと」という思考に囚われるあまり、「楽しむこと=よくないこと」と考えてしまってはいないでしょうか。
本当は楽しみたいのに、今やりたいことがあるのにも関わらず、その思いを心の奥に封じ込めて、いつも先送り。純粋に湧き上がってくる本音に蓋をして、大切な感受性を鈍らせてしまってはいないでしょうか。
だからこそ、もしあなたの中に、「真面目=良いこと、楽しむこと=よくないこと」と潜在的な思い込みがあるとしたら、それを少し疑ってみる、そうではないという認識にまず立ち返ってみてほしいと思うのです。
なぜなら間違った思い込みによって、楽しみたいという遊び心を封じ込めていたとしたら、それは、とてももったいないことだからです。
そもそも「真面目」を、うそ偽りなく真剣であること
と解釈するならば、むしろ本当は、素直な心そのままに真剣に物事にあたる「真面目」のあり方と、「素直な心そのままに夢中になって楽しむ」遊び心の本質は、両者が対極にあるものではなく、むしろ一点に集約されるものーー統合される、と捉えることができるでしょう。
ここで視点を変えて、遊び楽しむことのメリットについて考えてみましょう。
まず、遊び心のあるリラックスした状態は、緊張やプレッシャーによる抑圧がないので、心身ともにリラックスした状態で、自在な働きができるようになります。
余計なことを考えずに楽しむことは目の前のことに没頭して夢中になっている状態でもあるので、集中力も高まり本領発揮できるため、圧倒的に成果も出しやすくなります。
高い集中状態は、いわゆる「フロー」や「ゾーン」と言われており、通常では決して思いつかない良いアイデアやひらめきがやってくるので、クリエイティブな思考で物事に取り組めるようにもなります。
これはそもそも「ねば、べきの思考体系」から外れた自由な状態になるので、誰かに言われたから、指示されたからやるのではなく、「自分がこれをやりたい」「これをやろう!」と、主体的な発想に切り替えることができます。
すると、どんなことが起こるでしょう?
想像できますよね。
自分の「楽しい」が入り口になるので、頑張らなくても自然と行動できるようになりますし、高いエネルギーの状態で物事に取り組むことになるので、当然ながらパフォーマンスにも良い影響が生まれます。
とはいえ、今は夢中になれることが見つからない、という方も中にはいらっしゃるでしょう。
そんな方は、例えば、日々の中に小さな幸せ、感謝できることを見つけてみることをおすすめしたいと思います。
これは、どんな些細なことでも構いません。
小さなことでも、心の「快スイッチ」を押すことができるような瞬間を見つけること。また、その回数を増やしていくことで、脳が喜ぶ、嬉しい、楽しいモードに徐々に変わっていくからです。
そしてそれは、ただこの瞬間に心を置くという、中今の世界への扉を開く道にもつながっていきます。
これまでにessenceの記事で、「中今を生きる」というテーマについて触れてきました。
古くから日本に伝わる古神道の概念ですので、やや難しく感じるという方もいらっしゃるかもしれません。
中今の説明にも色々なアプローチがあると思いますが、難しく感じていらっしゃる方は今日のテーマである「楽しむ」をイメージしていただけると、中今の素晴らしい世界観にまた一歩近づけると思います。
たとえば以前、こちらでご紹介したように、中今とは、時間の概念が消えた状態です。
https://essence.datumhouse.jp/how-to-make-the-most-of-living-in-the-now-in-your-daily-life
無我夢中で楽しんでいる時、何かに熱中・没入しているときは、「時間を忘れている状態」になりますよね。まさに、それに近いイメージが「楽しむ」です。
赤ん坊や子どもが遊びに熱中しているあり方を見ていると、とにかくその瞬間、その瞬間だけを全集中で遊び、学び、楽しんでいるように見えます。
そのように、遊び心を持って楽しむ、夢中になって中今を生きるという機会が増えていくことによって、仕事や人生においても、さまざまに新しい可能性がきっと開かれていくと思います。
中今の扉を開くという意味でも、ぜひ日常の中の些細なことから「楽しむ」要素を見つけてみてください。
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いかがでしたでしょうか。
今回の内海さんの記事を拝見して、
たしかに多くの大人たちは、社会ルール
に則って出来上がった思い込みによって
「楽しむ」「遊ぶ」の意味を、
子どもたちとは違った色眼鏡で見ている
のかもしれない、と感じました。
大人たちにとっては、同じ「楽しむ」で
も逆の意味、つまりややネガティブなも
のとして捉えられてしまっている、
ということです。
とはいえ、思い込みやネガティブな感情
からいったん離れてみると、
むしろ「楽しむ」は、素晴らしい
可能性の扉であると、気づくことに
なるでしょう。
なぜなら、楽しむことで自分の心と体が
喜び自然と豊かな気持ちになりますし
今に没頭するからこそ生産性も
上がって、さらには成果にもつながる、
という好循環のサイクルが生まれるから
です。
また「楽しむ」は「楽(らく)」
と書くように、
自分にとって良い意味での「楽」
であることも、重要なポイントです。
とくに風の時代は、
軽やかに、楽しく、楽チンに今を生きる
というのが、
時代の流れ的にもマッチします。
だからこそ、
余計な囚われや思考を手放して、
どんどん楽を選んでいってみてはいかがでしょうか。
そういった古いエネルギーを少しずつ
手放していくことによって、
新しい自分が生まれ変わったように、
どんどん顔を出し始めます^^
どんなに些細なことでも構いません。
日々の生活の中に「楽しむ」の種を
見つけて、ぜひそれを大切に育てて
いっていただけたらと思います。
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